プロスポーツの地域受容プロセスにおける、「地域密着」の概念と機能の再検討

研究課題番号:23500714

代表者

  • 2011年度

    • 中島 信博
    • 研究者番号:80005826
    • 東北大学・教育学研究科(研究院)・教授


研究分担者

    • 松野 将宏
    • 研究者番号:00386666
    • 横浜市立大学・総合科学部・准教授

この研究課題のドキュメント

研究課題基本情報(最新年度)

  • 研究期間

    2011年4月28日~2014年3月31日(予定)

  • 研究分野

    スポーツ科学

  • 審査区分

    一般

  • 研究種目

    基盤研究(C)

  • 研究機関

    東北大学

  • 配分額

    • 2011年度:1170千円 (直接経費:900千円, 間接経費:270千円)
  • 計画額

    • 2012年度:650千円 (直接経費:500千円, 間接経費:150千円)
    • 2013年度:780千円 (直接経費:600千円, 間接経費:180千円)

研究概要(最新報告)

本研究の目的は、「プロスポーツの存続と発展は、『地域密着』という価値を組織が取り込み、地域に受容されるプロセスに規定される」という仮説を検証することである。平成23年度は、プロスポーツにおける「地域密着」の意味づけや解釈について、制度的要因(規範、ルール)と認知的要因(価値観、信念)を検証するために、マクロ(新聞記事)とミクロ(面接)データ収集とアーカイブ、データベース構築を行った。(1)「地域密着」に関するデータ収集とアーカイブ:プロスポーツにおける地域密着活動に関するデータを収集し、アーカイブした。具体的には、仙台市プロスポーツ(ベガルタ仙台、東北楽天ゴールデンイーグルス)における官民共同支援組織による支援活動、ボランティア活動を中心として、河北新報新聞記事を検索し、204件の記事を収集した。収集した記事は電子化し、閲覧、検索可能にしている。(2)「地域密着」の言説分析へ向けた新聞記事データベース構築:「地域密着」という言説が、どのように社会的価値を獲得し、意味づけを変容させることにより価値を定着させていったのかを分析するために新聞記事データベースを構築した。具体的には、全国紙四紙(朝日新聞、毎日新聞、読売新聞、日本経済新聞、ただし日本経済新聞は地方面を除く)の新聞記事データベースより「地域密着」をキーワードとして検索し、合計12725件の記事を収集した。「地域密着」の言説分析のために、収集した記事によりデータベースを構築した。(3)仙台市プロスポーツの設立と変容に関するデータ収集:仙台市プロスポーツにおける、ベガルタ仙台と官民共同支援組織(ホームタウン協議会)の設立経緯と変容について、前宮城県サッカー協会会長・伊藤孝夫氏に面接し、聞き取りを行った。

現在までの達成度(最新報告)

  • 区分

    (2) おおむね順調に進展している

  • 理由

    マクロデータの収集については、当初の計画以上に進展しており、12725件におよぶ「地域密着」に関する新聞記事データベースは、社会的価値の形成と定着プロセスに関する理論構築に寄与すると考えられる。 ミクロデータの収集については、仙台市プロスポーツの構造や制度的枠組について、固有の社会的文脈を明らかにするために、インタビューをスタートさせたが、大震災の影響もあって、面接すべきインフォーマントのうち、中心メンバーへの聞き取りにとどまっている。今後は、より多くの当事者に面接、聞き取りをする必要がある。

今後の研究の推進方策等(最新報告)

今後の推進方策

平成24年度は、当初の計画通り、地域ステイクホルダーがプロスポーツの存在と活動の正統性を認知していく論理を、共有された制度的・認知的要因の分析により解明していく。平成23年度に収集、アーカイブ、データベース化した資料を分析し、プロスポーツが「地域密着」を取り込むことにより、社会的価値を獲得し、地域に受容されていくプロセスを考察していく。 具体的な課題として、地域密着に対するステイクホルダーに共有された制度的・認知的要因の解明、プロスポーツ組織のガバナンス構造、地域密着を象徴的に意味する活動の実践、を調査する。 ミクロデータの収集については、プロスポーツの設立からの関係者にインタビューを実施する。特に、創設期の情報をさらに深化させるとともに、今日までの展開に重要な役割を果たした当事者に面接を行う。 また歴史的側面だけでなく、近年の新たな動向にも留意し、発展の論理を組み込みながら、「地域密着」を考察していく。

次年度の研究費の使用計画

平成24年度においては、経営学的知見からガバナンスの構造と活動の実践を分析する部分では、当初の計画通り実施する。すなわち、すでにデータベース化した資料を分析することと、他方で、面接調査により、制度的・認知的要因の解明、ガバナンスの構造、実践についての情報収集を行う。 他方で、社会学的知見から、制度的・認知的要因を分析する部分については、面接調査が基本であるが、前年度計画が若干遅延したことから、当初の計画以上により多くの聞き取りを実施する。遅延は東日本大震災の影響によるものであり、計画を一部変更し、前年度の繰越額を24年度請求額と合わせて使用する予定である。 なお、2年目として、当初計画していた研究集会も、東北大学、横浜市立大学、一橋大学で実施する。

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