研究課題/領域番号 |
61480081
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
基礎獣医学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
内貴 正治 北海道大学, 獣医学部, 助教授 (10020752)
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研究分担者 |
小野 悦郎 北海道大学, 獣医学部, 助手 (00160903)
梁川 良 北海道大学, 獣医学部, 教授 (30001514)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1987年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1986年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
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キーワード | 病原性大腸菌 / 線毛ワクチン / 下痢症 / 腎盂腎炎 / コリネバクテリュウム / 遺伝子組換え / 糖脂質 / ガングリオシド / 線毛抗原 / コリネバクテリューム / 牛腎孟腎炎 / 牛下痢症 / 単クローン抗体 |
研究概要 |
1.病原性大腸菌P線毛について 人の尿路感染症由来病原性大腸菌に高率にみられるP線毛はGalα1-4 Galの糖鎖構造を認識し、グロボシド(P抗原)、P_1糖脂質(P_1抗原)と反応するがForssman糖脂質と反応しないアドヘシン(Pアドヘシン)を持つ。しかし同じ抗原性を示すP線毛にForssman糖脂質としか反応しないアドヘシン(Fアドヘシン)及びForssman糖脂質と最も強く反応するのがグロボシド、CTHとも反応するアドヘシン(F様アドヘシン)が大腸菌株により存在することが明らかになった。 2.病原性大腸菌K99線毛について 仔牛及び仔豚の下痢症を惹起する病原性大腸菌線毛でK99の抗原性を示す線毛アドヘシンはグリコリルノイラミン酸をもつGM3ガングリオシド、GM3(NeuGc)を特異的に認識することがわかった。この認識にはセラミド部分も関与しており、GM3(NeuGc)の全構造が必要であった。このレセプター物質は仔牛、仔豚の小腸粘膜で多く、2週令で完全に消失することがこれらの新生動物における病原性と関係していると考えられた。この宿主細胞を認識するアドヘシンタンパク質を多く含む線毛を遺伝子組換法にて作出した。 3.病原性コリネバクテリュウムの線毛について 牛の腎盂腎炎を惹起するC.renaleの線毛を免疫して単クローン抗体を作出した。この中菌体と牛外陰部上皮細胞との接着を阻止する抗体を選び、そのタンパク質を検索した。分子量48000のタンパク質が見つかり、このタンパク質を遺伝子組換え法により大腸菌につくらす事に成功した。この線毛タンパク質をコードするDNAは1.4キロの塩基対で、現在このタンパン質の機能について検討中である。
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