いわゆる騒音性難聴(C5dip)成因に関する研究

研究課題番号:63570233

1989年度 研究実績報告書


代表者

研究課題基本情報

  • 研究期間

    1988年度~1989年度

  • 研究分野

    衛生学

  • 審査区分

  • 研究種目

    一般研究(C)

  • 研究機関

    旭川医科大学

研究分担者

    • 松井 利仁
    • 研究者番号:00219370
    • 旭川医科大学・医学部・助手

研究概要

もし低周波騒音暴露でもC5dipが生ずるのであれば、これは音暴露が蝸牛基底膜の強制的振動を生じ、これが難聴の原因となるという仮説では騒音難聴の説明は不十分である。したがって騒音ストレスによる内耳の微小循環の障害がその原因と推察されるので、モルモット蝸牛のEndocochlear Potetial(EP)を使用し、騒音の反復暴露が蝸血のstria vascularisの動態におよぼす影響を追求した。

すなわち、1kHz、500Hzおよび250Hzの音暴露を100〜120dBで4時間、20時間、40時間および64時間にわたり実施し、次第にモルモット聴覚に低周波暴露でも4kHzおよび6kHzにdipが生ずること。7kHzのAPの閾値の上昇とMaximum output voltageの減少を認めた。強大騒音であればその臨界帯域を越えて高音部の神経性難聴の生ずる可能性について検討する。騒音はその周波数構成によって音響物理的に内耳に影響を与える面、本研究のごとく内耳の自律神経系に影響をおよぼし、蝸牛基礎回転の血流の減少を生じ、これがEPに変化を与えることから、騒音の周波数如何に関せず、音圧と暴露時間の長短によって聴覚に影響をおよぼすことを立証した。

発表文献

  • T.Fujita,K.Yamamura: "Effects of 250Hz and 500Hz tone exposure on high frequency hearing in guinea pigs as determined by electrophysiological techniques(II)" Arch.Otorhinolaryngo.

  • K.Yamamura: "Electrophysiological determination of the effects of 1kHz noise exposure on high frequency hearing of guinea pigs" Arch.Otorhinolaryngo.

  • K.Yamamura: "Effects of acute lead acetate exposure on adult guinea pigs -electrophysiological study of inner ear-" Fundamental and Applied Toxicology. 13. 509-515 (1989),

  • K.Yamamura: "Effects of intense sound exposure on cochlear microphonics and whole nerve action potential" Journal of Sound and Vibration. 131(2). 287-294 (1989)

  • K.Yamamura: "Effect of high frequency noise on hearing -action potential and endocochlear potential of guinea pigs-" Journal of Sound and Vibration. 127(3). 529-534 (1988)

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