細胞の腫瘍化に伴うホルモン遺伝子活性化のメカニズム
Project/Area Number |
07273220
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
池田 恭治 東京大学, 保健管理センター, 講師 (00222878)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾形 悦郎 癌研究会, 癌研究所, 部長(研究職) (70013761)
本倉 徹 東京大学, 医学部(分), 助手 (00192823)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 副甲状腺ホルモン関連ペプチド / がん遺伝子 / ras / p53 / がん化 / 高カルシウム血症 |
Research Abstract |
副甲状腺ホルモン関連ペプチド(PTHRP)は,がんに伴う高カルシウム血症の主要な惹起因子である.我々は,細胞のがん化に伴うPTHRP遺伝子活性化のメカニズムを解明する目的で,正常な細胞にがん関連遺伝子を導入することによって,in vitroにおけるPTHRP遺伝子の過剰発現さらにin vivoにおいては高カルシウム血症の病態を再現することを試みた. Rat embryo fibroblast(REF)にrasおよびp53のmutantをtransfectすると,細胞の腫瘍化に伴ってiPTHRPの分泌が著名に上昇し,RNAのレベルでもPTHRP mRNAの過剰発現が認められた.さらにtransient transfectionの実験によりrasとp53mutantでがん化した細胞では,PTHRP遺伝子のプロモーター活性が著名に上昇していることが確認された. Rasとp53mutantでtransformした細胞をヌードマウスに移植すると,約3-4週間で腫瘍を形成するとともに血中iPTHRPレベルの高値に基づく著名な高カルシウム血症の病態が再構築された. 以上の結果から,rasやp53がPTHRP遺伝子発現の制御に重要な役割を演じていることが示唆された.我々の実験系は,がん化に伴ってPTHRP遺伝子転写の活性化に至るメカニズムを細胞・分子レベルからin vivoの担がん生体系で解明していく上で格好のモデルと考えられる.
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)