Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
原生代前期(25-20億年前) における大気酸素濃度の上昇は,大酸化イベントと呼ばれており,真核生物の進化を促した可能性が考えられている.本研究では,大酸化イベントにおける大気酸素濃度の変遷を明らかにすることを目標に,“砕屑性堆積岩のモリブデン同位体比 (δ98/95Mo) が酸化的風化の指標として有効なのか”を検証する.そのために,堆積時の酸化還元環境が制約されている原生代前期の砂岩・泥岩試料を系統的に分析し,理論的に予想されるトレンドと比較する.得られた知見に基づき,指標の有効性を検証し,本手法を用いた大気進化に関する研究の新たな展開の下地を作る.