極小モデルプログラムとその諸応用の研究

Research Project Number:05F05044

FY2005 Annual Research Report

Host researcher

    • 藤田 隆夫
    • 東京工業大学・大学院・理工学研究科・教授

Basic Information of this Research Project

  • Project Year

    FY2005〜FY2005

  • Research Field

    代数学

  • Screaning Classification

    外国

  • Research Category

    特別研究員奨励費

  • Research Institution

    東京工業大学

  • Budget Amount

    • FY2005:¥1200000 (Direct:¥1200000)
    • FY2006:¥1200000 (Direct:¥1200000)

Foreign research fellow

    • XIE Qihong
    • 東京工業大学・大学院・理工学研究科・外国人特別研究員

Abstract

平成17年度に私たちは正標数の体上の代数曲面における有効な非消滅問題を研究してきた。

Ambro氏と川又雄二郎氏によって提出された有効な非消滅予想として、ある複素代数多様体におけるネフなCartier因子Dに対して、Dと対数的標準因子の差がネフかつ巨大であるとき、Dが必ず0でない大域的切断を持つ、というものがある。この予想は解決すればファノ多様体の研究などに役に立つ。そして、曲面の場合は川又氏によって対数的半正値性の定理を用いて示されたが、3次元以上の場合は未解決である。

正標数の場合、代数曲面における有効な非消滅予想が成り立つかという問題は、以下の三つの理由でかなり面白くてやりがいがあると思われる。まず、正標数の場合、小平消滅定理と正値性の定理は一般的に成立しない。代数曲面での具体的な反例も見つかっていたので、その二つの定理が使えずに正標数で有効な非消滅問題を議論するのは標数0の場合よりもっと難しい。次に、標数0の場合よく使われている巡回被覆という技法が正標数ではうまくいかない。これはいろいろな面で知られていたが、具体的な例は私たちの一つの研究成果の中にも挙げられている。最後に、正標数で代数曲面の分類理論にいろいろな病的な曲面が出てくる。これらの病的な曲面の研究は極めて難しいと思われる。

さて、私たちは以下の二つの研究成果を得た。

まず、非正則数が2以上であるruled曲面とEuler Characteristicが負であるquasi-elliptic曲面とEuler Characteristicが負である一般型曲面を除いたら、正標数で代数曲面における有効な非消滅問題が成り立つということ。

次に、正標数でのruled曲面において、Kawamata-Viehweg消滅定理と対数的Kollar消滅定理と対数的半正値性の定理の反例が存在するということ。正標数でもruled曲面では小平消滅定理は成り立つが、これはいわば幸運であることがはっきりした。

双有理幾何学の、特に極小モデルプログラムの方法と技巧は私たちの研究でもよく用いた。

URI of this page

http://kaken.nii.ac.jp/en/p/05F05044/2005/3/ja