2003 Fiscal Year Annual Research Report
局間干渉、符号間干渉を抑圧するCDMA符号による並列高速伝送システムの小規模化
Project/Area Number |
15760266
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
松元 隆博 山口大学, 工学部, 助手 (10304495)
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Keywords | 実数値系列 / 有限長系列 / スペクトル拡散 / マッチトフィルタ / M-ary / DS-SS方式 / FPGA / ASIC |
Research Abstract |
(1)実数値系列を用いたDS-SS通信モデムの試作 M-ary/DS-SS通信モデムを試作する前に、系列を一つ使ったDS-SS通信モデムをユーザの手元で自由に書き換え可能なデバイスであるFPGA(Field Programmable Gate Array)を使用して試作を行った。その結果、約60万ゲートの回路を実装出来るFPGAの約4%のロジックエレメントだけを使用して実現できた。また、AD,DA変換器を使用して、実際に伝送実験を行い、2.5Mbpsの伝送速度で送受信することが確認出来た。 (2)実数値系列を用いたM-ary/DS-SS通信モデムの系列長、語長などの仕様の検討 実数値系列を用いたM-ary/DS-SS通信モデムの語長や、系列長などの仕様を、計算機シミュレーションによって決定した。また、マッチトフィルタの乗算器の係数語長、加算器の演算語長を有限語長にすることにより発生する内部雑音と、それによる出力での誤差との関係を明らかにし、回路規模と精度を考慮した最適な語長を決定する方法を明らかにした。 (3)FPGAによるM-ary/DS-SS通信モデムの試作 次年度、ASIC(Application specific IC)で通信モデムを試作する前に、テストのためにFPGAを使用して、通信モデムを試作した。乗算、加算を高速に実行する簡潔な並列処理回路、高速同期の遅延回路をFPGA上に構成して、M-ary/DS-SS通信モデムを試作した。従来の構成法によるマッチトフィルタを使用した場合に比べ、今回提案したツリー構造のマッチトフィルタを使用することにより、通信モデムを約30%の回路規模で実現できた。また、実際にFPGAを搭載したボードに実装されたAD,DA変換器を使用して、伝送実験を行った。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 松元隆博, 棚田嘉博: "丸め誤差のあるシフト直交実数有限長系列の非周期自己相関特性"電子情報通信学会論文誌A. Vol.J86-A, No.6. 674-683 (2003)
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[Publications] Takahiro Matsumoto, Yoshihiko Tanada: "Aperiodic Autocorrelation Function of Real-Valued Shift-Orthogonal Finite-Length Sequences with Round-Off Errors"Electronics and Communication in Japan. Part3, Vol.87, No.6. 1-12 (2004)
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[Publications] 酒井研道, 松元隆博, 棚田嘉博: "シフト直交実数有限長系列を用いたSS通信変復調回路の試作"第5回IEEE広島支部学生シンポジウム論文集. 118-119 (2003)
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[Publications] 酒井研道, 松元隆博, 棚田嘉博: "シフト直交実数有限長系列を用いたSS通信変復調回路の検討"平15電気・情報関連学会中国支部連合大会講演論文集. 414 (2003)
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[Publications] 高橋拓生, 松藤信哉, 松元隆博, 棚田嘉博: "拡張したZCZ符号を用いた光CDMA方式の堤案"電子情報通信学会技術研究報告WBS. 2003-83. 19-23 (2003)
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[Publications] 網永博之, 棚田嘉博, 松元隆博, 松藤信哉: "二次元相補系列を用いた相関利用型電子透かし"電子情報通信学会技術研究報告WBS. 2003-79. 73-77 (2003)