研究課題/領域番号 |
17H00780
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境動態解析
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
角皆 潤 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (50313367)
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研究分担者 |
須藤 健悟 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (40371744)
中川 書子 名古屋大学, 環境学研究科, 准教授 (70360899)
伊藤 昌稚 名古屋大学, 環境学研究科, 特任助教 (70762251)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
42,380千円 (直接経費: 32,600千円、間接経費: 9,780千円)
2020年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
2018年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
2017年度: 19,630千円 (直接経費: 15,100千円、間接経費: 4,530千円)
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キーワード | 硝酸 / 三酸素同位体 / 硝化速度 / 同化速度 / 窒素循環 / 湖沼 / 海洋 / 環境 / 琵琶湖 |
研究成果の概要 |
琵琶湖湖水中の硝酸の三酸素同位体異常を利用して湖内の硝化速度や同化速度を求め、従来法である培養法で得られる各深度の同化速度と比較した。その結果、三酸素同位体異常から求める同化速度は、培養法の同化速度と比べて夏季に過大、冬季に過小評価となることが明らかになった。また、年平均で20パーセント程度小さく見積もられることも明らかになった。培養法は観測時の瞬間的な速度を反映するものであり、観測が主に夏季や静穏時に行われることを反映したものと考えられる。つまり、硝酸の三酸素同位体異常を利用した方が、より簡便で、それでいてより信頼度の高い湖内の平均的な硝化速度や同化速度が求められる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
硝酸は、植物プランクトンが行う光合成に必須の栄養塩として代表的なもので、各湖沼に対する硝酸の供給速度は、水質や基礎生産量、生態系構造などを大きく左右する。一般の湖沼水中の硝酸の大部分は、湖内に生息する微生物から、硝化と呼ばれる反応を通じて供給される。硝化は季節や深度に応じて大きく変化するため、実測はきわめて難しかったが、研究はこれを容易にした。今後は、琵琶湖をはじめとした多くの湖沼や海域で、総硝化速度を定期的に観測し、その長期変化をモニタリングすることが可能になるため、世界各地の湖沼や沿岸海域で進行しつつある富栄養化や、生態系構造変化の原因究明に貢献することが期待される。
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