研究課題/領域番号 |
18K04540
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23040:建築史および意匠関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
溝口 正人 名古屋市立大学, 大学院芸術工学研究科, 教授 (20262876)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 城下町 / 武家地 / 町人地 / 近世 / 挙母 / 町並み / 町家 / 軒高 / 町並の実態 / 空間 / 草葺き / 久々利 / 敷地割り / 地籍図 / 町境 / 世帯 / 屋根葺材 / 絵図 / 軒高変遷 / 復元 |
研究成果の概要 |
本研究では、『正保絵図』の分析により近世城下町は規模(石高)5万石以下が半数近くを占め、石高が小さい城下町は、武家地や町人地の面積と石高の相関がない点を確認した。続いて地方における小規模城下町の事例として、まず挙母の町人地の17世紀後半の町並みを史料から復元し、中核部が板葺きであるが以外の大部分は萱葺きであるという実態を明らかにした。また江戸後期の久々利では、武家地と百姓地が混在することを明らかにした。さらに町家の軒高が上昇するのは明治後期であり、町並の現状から遡及的に近世を理解する上では、このような時代的な変化、さらには地域的な差異にも注意しなければならない点を指摘した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来は明らかではなかった小規模城下町の空間的実態を事例的ではあるが復元的に解明した。瓦葺きの町家が建ち並ぶ町並の状況が、必ずしも近世の城下町で普遍的なものではないことが確認されたといえる。小規模城下町では町並の実態は多様であり、それが都市的な性格の差異によるものであることが示唆された。また江戸時代における城下町の規模の大小による差異、時代的な動態の把握も今後の重要な課題であることが明らかとなった。
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