研究課題/領域番号 |
20H02931
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
菅原 達也 京都大学, 農学研究科, 教授 (70378818)
|
研究分担者 |
安藤 晃規 京都大学, 農学研究科, 助教 (10537765)
真鍋 祐樹 京都大学, 農学研究科, 助教 (20730104)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
18,200千円 (直接経費: 14,000千円、間接経費: 4,200千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
|
キーワード | セラミド / スフィンゴ脂質 / 安定同位体 / 結合タンパク質 / 消化管 / 消化吸収 / 皮膚 / 食品機能 / 吸収 / 代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
経口摂取されたスフィンゴ脂質の体内動態と代謝変換に注目して、皮膚バリア機能への作用メカニズムの謎を切り開く。そのために培養細胞やモデル動物を用いた評価を行い、質量分析法による解析を活用する。経口的に摂取されたスフィンゴ脂質分子が、生体内でどのように代謝変換されるのか詳細に調べ、生じる代謝物の体内動態と生物活性を解明する。本研究によって得られる成果は、スフィンゴ脂質栄養学の基盤構築につながるものであり、食品産業の振興や国民のQOL向上へも大いに貢献するものである。
|
研究成果の概要 |
本研究では、スフィンゴ脂質の経口摂取による皮膚バリア機能向上作用のメカニズムの解明を目指した検討を行った。スフィンゴイド塩基に結合能を有する分子を探索したところ、スフィンゴイド塩基に結合する候補分子が同定され、ミトコンドリアの膜透過性に関わるタンパク質や糖鎖修飾に関わるタンパク質が含まれていた。また、安定同位体ラベル化物を用いて、マウスの血中動態について調べたところ、経口摂取されたセラミドの一部は構成要素まで分解されずに、直接吸収されることが示された。さらに、一部のセラミドは消化を受けて吸収された後、体内でセラミドへと再合成されていることも明らかとなった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
いわゆるセラミド素材であるスフィンゴ脂質の経口摂取によって、皮膚バリア向上作用が示されているが、その消化や吸収の詳細は不明の部分が多く残されている。本研究成果から、セラミドの一部は消化されずに直接吸収されることや、スフィンゴ脂質の分解物であるスフィンゴイド塩基が結合するタンパク質の候補分子が見出された。これらの成果は、スフィンゴ脂質の吸収機構や作用メカニズムの解明につながるものであり、スフィンゴ脂質の更なる高度利用にも寄与する知見といえる。
|