研究課題/領域番号 |
20K02990
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
|
研究機関 | 北海道教育大学 |
研究代表者 |
萩原 拓 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (00431388)
|
研究分担者 |
片桐 正敏 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (00549503)
蔦森 英史 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (60708478)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 発達障害 / アセスメント / 特別支援教育 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、発達障害の特性把握および将来を見据えた支援計画に必要な、包括的アセスメントの開発を目的としている。主な研究の流れとして、まず、包括的アセスメント・バッテリーに適した標準化検査を現在出版されている検査から精査する。並行して、面接や観察などを含むインフォーマル・アセスメントに適した手法を確定する。これらの段階を経て構成したアセスメント・バッテリーを発達障害当事者に実施し、得られたデータを包括的に分析することで、当事者の生活環境において実施可能な支援を構築する手順を模索する。研究成果として、包括的アセスメントの実践者養成に活用可能なマニュアル化を目指す。
|
研究実績の概要 |
前年度に引き続き、発達障害当事者への包括的アセスメントの実践を行ってきた。今年度は、これまでの実践および検討によって定型化されたアセスメント・プロセスに従いつつ、効率性についても検討を重ねた。本研究が提唱する包括的アプローチは、大学のような研究機関のみで実施されるものではなく、教育や福祉機関における実践を念頭に置いている。それらの機関が包括的アプローチを取り入れることによって、かえってオーバーワークになってしまったり、実施者側の困難が発生したりすることがないよう、さらに検討を重ねる必要がある。現時点では、1つの機関で完結するアセスメントと限定せず、複数の機関や職種による連携によって包括的アセスメントとする方向性が最も有効と思われる。 これまでの実践で収集された発達障害当事者のアセスメント・データをデータベース化する作業も継続している。このデータベースも可能な限り、教育・福祉機関と連携する際に利用可能な形を目指している。 また、今年度は、近隣の教育機関において特別支援教育に関わる教職員を対象に、包括的アセスメントを部分的に紹介する研修を行った。教育・福祉の現場では、アセスメントも重要であるが、同時に支援の具体的特定も重要である。よって、アセスメントによって得られたエビデンスをどのように支援に繋げていくのかを解説する必要があった。さらにオンライン形式で、心理職を中心に包括的アセスメントの実践的アプローチについて研修を行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
パンデミックは収束の方向に向かっていたが、アセスメントの実施、教育・福祉機関との連携、学会参加などの制限は前年度と同程度に存在した。当初の研究計画よりもやや遅れており、また、研究課題達成の方向性も、現状を鑑みてやや修正が必要な可能性も考えられる。よって、補助事業期間の延長を申請した。
|
今後の研究の推進方策 |
補助事業期間の延長を申請した。次年度は本研究最終年度として、包括的アセスメントの研修を優先的に実施する予定である。現時点で、特別支援教育に関わる教職員を対象とした、数日間にわたる研修を複数回計画している。また、教育・福祉機関における包括的アセスメント実施をサポートするマニュアル作成を計画している。発達障害当事者へのアセスメント実施およびデータベース構築は、これまでと同様に継続する。
|