研究課題/領域番号 |
20K13094
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02090:日本語教育関連
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研究機関 | 神戸医療未来大学 |
研究代表者 |
松下 光宏 神戸医療未来大学, 人間社会学部, 教授 (50846037)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | もの / 機能語 / 使用文脈 / 用法 / 表現意図 / 異質・例外 / 本来・通常 / 「もの」 / 接続辞 / 反語 / 条件 / 逆接 / 文脈 / 「Pものか」 / 「Pか」 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、「もの」という形式が単独または他の語と複合した形式で用いられ、文法的な機能を持つようになった機能語を対象とする。従来の研究では各機能語が用いられた1文のみを分析対象としていたが、本研究では各機能語が用いられた1文だけでなく、その先行文脈や後続文脈も含めて分析を行うという手法をとる。それにより、各機能語が、いつ、どのような文脈で、何のために用いられるか、といったことを明らかにしていく。そして、すべての機能語に通底する性質を論じ、最後に、文脈の展開パターンからこれらの機能語の用法の体系化を行う。
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研究成果の概要 |
「もの」を構成成分に持つ機能語が用いられる文脈展開には2つのパターンがある。1つは話し手が異質・例外と認識する対象事態について述べている文脈において、対立する本来・通常の事態を注釈的に示すもので、もう1つは、話し手が異質・例外と認識する対象事態を示したあと、話し手の気づき、感想、背景事情の説明、否認などの話し手の評価・判断を表すものである。 これらの機能語全体に通底する性質として、対象事態が本来あるべきではない、通常と違っている、大部分と違っている、理解・納得しにくい、といった異質・例外の事態であるという話し手の評価・判断を表すという表現意図を持つことが挙げられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、従来1文のみを分析対象として行われていた記述に対し、前後の文脈も分析対象とするという手法で「いつ、どのような文脈で、何のために用いるか」という点を明らかにする記述を行った。今後もこのような手法を用いて従来の記述よりも精緻な記述を目指す研究が拡がっていくことが期待できる。また、本研究の成果は日本語教育の現場に直接還元できるものであり、その社会的意義は大きいと考える。
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