研究課題
基盤研究(B)
感染に伴って活性化したリンパ球の一部は記憶リンパ球へと分化し、再感染防御を担う。免疫記憶の成立メカニズムには未だ謎が多く、とりわけ、記憶T細胞の分化機構を解明することは、細胞性免疫記憶を介した免疫療法の開発に不可欠である。申請者らは、T細胞における独自の網羅的遺伝子発現解析から、記憶T細胞に高いレベルで発現される核内受容体REV-ERBに着目した。本研究では、CD8+ T細胞の免疫応答および記憶形成と当該核内受容体の関連を解明し、分子標的薬を用いて免疫療法に応用することを目指す。本研究の成果は、免疫記憶の本質的解明を通じ、学術の進展と臨床応用の双方に寄与する。