近代日本における宗教の位相の変遷

研究課題番号:02J08219

特別研究員

  • 2002年度~2003年度

    • 星野 靖二
    • 研究者番号:50453551
    • 東京大学・大学院・人文社会系研究科・特別研究員(PD)

この研究課題のドキュメント

研究課題基本情報(最新年度)

  • 研究期間

    2002年度〜2003年度

  • 研究分野

    宗教学

  • 審査区分

    国内

  • 研究種目

    特別研究員奨励費

  • 研究機関

    東京大学

  • 配分額

    • 総額:2000千円
    • 2002年度:1000千円 (直接経費:1000千円)
    • 2003年度:1000千円 (直接経費:1000千円)

研究概要(最新報告)

本年度の研究実績としては、まず近代日本における宗教の位相の変遷を明治前期のキリスト教徒達に即して論じた論文である「「宗教」の位置付けをめぐって-明治前期におけるキリスト教徒達に見る-」を島薗進・鶴岡賀雄編『<宗教>再考』(ぺりかん社、2004)において発表した。

同論文は「宗教」という概念の内実にどのようなものが仮託されていたのか、そしてそれがどのように揺れ動きながら変遷していったのかを考察しようとするものであるが、その特徴として特定の宗教伝統に関わる者達により焦点をあてたという点を挙げることができる。既に一定の蓄積がある近代日本における「宗教」概念の研究においては、知的もしくはアカデミックな言論空間が取り扱われることが比較的多かったが、同論文はそうした考察に別の視点から光を当てるものだということができるだろう。

また新たに仏教演説という言語行為のあり方に注目し、これについて2003年9月に行われた日本宗教学会第62回学術大会において「明治十年代に於ける仏教とキリスト教の相互認識について」という題目で口頭発表を行った。

この仏教演説は、必ずしも仏教に積極的な関心を持つわけではない不特定多数の聴衆に対して仏教徒が仏教なるものを世俗的な言葉で語る新たな場として創出されたものであり、そこで儀礼や実践、更には身体性とは理念的にはひとまず区分されるところの仏教なるものが要請されることになる。

そこで言語的に仏教なるものを構築していくことは、より上位の概念としての「宗教」の輪郭を明確にしていく一端として考えることができ、これについては引き続き研究を続け、論文にまとめる予定である。

このページのURI

http://kaken.nii.ac.jp/ja/p/02J08219