カルコパイライト型半導体を用いたエレクトロクロミックスデバイスの開発

研究課題番号:08875063

代表者

  • 1996年度~1997年度

    • 佐藤 勝昭
    • 研究者番号:50170733
    • 東京農工大学・工学部・教授

研究分担者

    • 石橋 隆幸
    • 研究者番号:20272635
    • 東京農工大学・工学部・助手

この研究課題のドキュメント

研究課題基本情報(最新年度)

  • 研究期間

    1996年度〜1997年度

  • 研究分野

    電子・電気材料工学

  • 審査区分

  • 研究種目

    萌芽的研究

  • 研究機関

    東京農工大学

  • 配分額

    • 総額:2100千円
    • 1996年度:1600千円 (直接経費:1600千円)
    • 1997年度:500千円 (直接経費:500千円)

研究概要(最新報告)

遷移元素を添加したカルコパイライト単結晶には着色現象が見られるが、この現象は、さまざまな雰囲気における熱処理によって変化する。熱処理を行うと半導体のフェルミ準位が遷移元素のもたらす価数分岐準位を越えて移動することによって遷移元素の価数が変化することによる。そこで、電界や光などの人工的な手段でこの着色現象を制御することを考え、2つのアプロ-チを行った。

まず始めに、電気的制御のために金属とのショットキ-接触を作製するための基礎実験を行った。カルコパイライト型三元化合物半導体CuAlS2単結晶を沃素輸送法で作製し、数種類の金属との接触における電気特性を研究した。この結果、as-grown結晶を用いた場合、オ-ム性接触しか得られなかった。光電子分光法を用いて仕事関数を測定したところ、3.8eVという小さな値であり、フェルミ準位が強くピニングされていることが判明した。そこで、硫酸、硝酸、ブロムメタノ-ル、フッ酸などによる表面処理を行い、その上で、Au,Alを付けて電流電圧特性を測定したところ明瞭なダイオ-ド特性を得ることに成功した。しかし、整数比は小さくダイオ-ド因子も大きいので、ショットキ-ダイオ-ドとしての性能が低く、逆バイアスの印加によっても着色現象の変化は観測できなかった。

次に、光制御による着色現象の変化を調べた。アルゴンレ-ザを励起光源とし、ハロゲンランプをプロ-ブ光として、スペクトログラフシステムを用いてアルゴンレ-ザ照射前後の吸収スペクトルの変化を調べた。さまざまな遷移元素を添加した系で実験を行い、Coを添加した系およびMoとCrを共添加した系で照射前後のスペクトルの変化を観測することに成功した。特に、後者の場合、Crのみを添加した系では変化が小さかったが、Moを共添加することによって、非常に明瞭な変化を示した。

この研究を通じて、着色現象の人為的な制御の基本的な要素技術が得られた。

このページのURI

http://kaken.nii.ac.jp/ja/p/08875063