日本語教育と文化リテラシーに関する理論的研究、および、実践モデルの開発

研究課題番号:15320066

2006年度 研究成果報告書概要

代表者

    • 佐々木 倫子
    • SASAKI, Michiko
    • 研究者番号:80178665
    • 桜美林大学・大学院国際学研究科・教授

研究課題基本情報

  • 研究期間

    2003年度〜2006年度

  • 研究分野

    日本語教育

  • 審査区分

    一般

  • 研究種目

    基盤研究(B)

  • 研究機関

    桜美林大学

  • 配分額

    • 2003年度:3800千円 (直接経費:3800千円)
    • 2004年度:4200千円 (直接経費:4200千円)
    • 2005年度:3800千円 (直接経費:3800千円)
    • 2006年度:2900千円 (直接経費:2900千円)

研究分担者

    • 細川 英雄
    • 研究者番号:80103604
    • 早稲田大学・日本語教育研究科・教授
    • 門倉 正美
    • 研究者番号:80127753
    • 横浜国立大学・留学生センター・教授
    • 川上 郁雄
    • 研究者番号:30250864
    • 早稲田大学・日本語教育研究科・教授

    • 砂川 裕一
    • 研究者番号:90196907
    • 群馬大学・社会情報学部・教授

研究概要

本研究の計画は「文化リテラシー」育成のための日本語教育理論の構築と、多文化リテラシーの育成をめざす日本語教育実践モデルの開発にあり、期間内に、(1)文献的探索および研究会準備→(2)分野別・地域別研究者招聘・研究会実施→(3)理論研究の成果発表と報告書の作成を行うのが当初の計画であった。4年の期間内に、理論研究に関しては、すべての過程をある程度達成することができたが、実践モデルの開発についてはやや不十分であった。

隣接分野の研究者との議論を通した理論構築では、初年度3人、次年度ひとりの第一線の研究者を招聘し、議論を戦わせた。これは「文化リテラシー」の理論構築を進めるものとなった。また、若手研究者を中心とする公開研究会も順次開催し、口頭発表および討議を経て、研究会誌『リテラシーズ』への論文掲載につながった例も多い。新たな研究会誌の刊行は若手研究者を本研究に組み込むことに成功した。

それらを踏まえて、3年次に国際研究集会「ことば・文化・社会の言語教育」を開催し、移民先進国である米国、オーストラリア、フランス、英国から、国際的に評価の高い研究者を招聘した。本科研メンバーとの議論を通じて、本研究が国際水準の問題地平に伍していることを示し、最終年度には、研究集会の成果を日英両語で報告書として作成した。さらに、科研メンバーによる討論会を開催し、その記録から、本研究が期間内にある程度の成果をあげたことが示されている。研究期間は超えるが、近々市販の形で刊行される予定を本研究の成果のひとつとしてあげたい。

発表文献

雑誌論文

  • 門倉正美: "「就学生」、「日本留学試験」、「アカデミック・ジャパニーズ」-近年の日本における日本語教育の動向-" ョーロッパ日本語教師会ニューズレター 2003年5月. 1-2 (2003)

  • 川上郁雄: "高校レベルのJSL生徒の日本語教育を考える-「JSLパンドスケール」による日本語能力調査を踏まえて-" 早稲田大学日本語教育研究センター紀要 19. 13-31 (2006),

  • 川上郁雄: "年少者日本語教育における「日本語能力測定」に関する観点と方法" 早稲田日本語教育研究 第2号. 1-16 (2003),

  • 川上郁雄: "JSL教育学の構築へ向けた予備的考察-オーストラリアのESL教育の分析を通じて-" 早稲田大学日本語研究教育センター紀要 第16号. 17-35 (2003),

  • 川上郁雄: "『移動する子どもたち』と言語教育-ことば、文化、社会を視野に" ことば・文化・社会の言語教育. 60-81 (2005)

  • 川上郁雄: "年少者日本語教育実践の観点-『個別化』『文脈化』『統合化』" 早稲田日本語研究 12. 1-12 (2004),

  • 砂川裕一: "「新たな日本語教員養成プログラム」と日本事情論の視界" 21世紀の「日本事情」-日本語教育から文化リテラシーヘ-(「21世紀の『日本事情』編集委員会」編) 第5号. 52-73 (2003)

  • 砂川裕一: "日本事情論から見た言語教育と文化教育の相互関係について" 筑波大学第二学群日本語・日本文化学類解説20周年記念シンポジウム「発信」-日本語・日本文化教育の展望-. 111-124 (2005),

  • 砂川裕一: "「言語の獲得・習得」と「日常的生活世界の獲得・拡充」の一体性について" ことば・文化・社会の言語教育. 139-159 (2005)

  • 砂川裕一: "中国における日本現代哲学への好奇心" スロペニアと群馬の架け橋-群馬大学社会情報学部とリュブリヤーナ大学文学部の交流7年-. 58-76 (2007)

  • 門倉正美: "日韓共同理工系学部留学生事業協議会報告-「日韓プログラム」の特徴と「アカデミック・ジャパニーズ」の位置づけ" 専門日本語教育研究 第5号. 17-20 (2003),

  • 門倉正美: "「ことばは男が支配する」のか-スペンダーとイリイチを読む-" 大学におけるジェンダー教育の可能性. 101-113 (2003)

  • 門倉正美: "教養教育としてのアカデミック・ジャパエーズ" 月刊言語 6月号. 58-65 (2005),

  • 門倉正美: "「視読解」というマルチリテラシーズ" ことば・文化・社会の言語教育. 244-248 (2005)

  • 門倉正美: "読解=大意把握でよいか?" 日本留学試験とアカデミック・ジャパニーズ(2)科研報告書. 30-42 (2005)

  • 門倉正美, 他6名: "アカデミッグ・ジャパニーズ文献案内" 日本語教育国際研究大会資料. 1-10 (2004)

  • 佐々木倫子: "3代で消えないJHLとは?日系移民の日本語継承" 日本語教育学会春季大会パネルセッション「もう-つの年少者日本語教育-継承語教育の課題」『日本語教育学会春季大会予稿集』 2003年5月25日. 242-245 (2003),

  • 佐々木倫子: "加算的パイリンガル教育に向けて-継承日本語教育を中心に-" 桜美林シナジー 創刊号. 23-38 (2003)

  • 佐々木倫子: "ろう児への教育の課題" 『ろう児への言語教育のおり方を求めて』(報告書)慶應義塾大学 湘南藤沢学会. 85-95 (2004),

  • 佐々木倫子: "文化リテラシーと配慮表現" 『多言語多文化時代の文化リテラシー-配慮表現をめぐって-』(中間報告書)桜美林大学公開講座「配慮」研究会. 1-11 (2005),

  • 細川英雄: "日本語教育学のめざすもの-言語活動環境設評論による教育パラダイム転換とその意味-" 日本語教育 132. 79-88 (2007),

  • 細川英雄: "日本語教育クレオール試論" 早稲田大学日本語教育研究 9. 1-8 (2006),

  • 細川英雄: "教室よ、よみがえれ-「国語表現I」がめざすコミュニケーション" 高校国語教育 2006年夏. 20-22 (2006)

  • 細川英雄: "対話の思想-日本語教育における教室の生成をめぐって" 早稲田大学日本語教育研究センター紀要 19. 63-78 (2006),

  • 細川英雄: "大学院に行こう" 月刊日本語 2003年4月号. 60-61 (2003)

  • 細川英雄: "「個の文化」再論 : 日本語教育における言語文化教育の意味と課題" 21世紀の「日本事情」 5. 36-51 (2003)

  • 細川英雄(共同執筆論文): "総合活動型日本語教育におけるビロギナーヘの試み" 講座日本語教育 39. 61-78 (2003),

  • 細川英雄(評論): "学習者主体への道-学習・研究・教育を結ぶ視点" 論集 ひととことば 4. 69-80 (2003)

  • 細川英雄: "鳥を野に放つ-言語学習環境論とは何か(2002年3月ドイツ語圏大学日本語教育研究会ベルリンシンポジウムから)" 講座日本語教育 38. 178-197 (2003),

  • 細川英雄: "外国人に日本文化を教えるということ" 學鐙 冬号 102-4. 14-17 (2005)

  • 細川英雄, 森元桂子: "オンデマンドによる大学入学前導入教育「文章表現」の試み" 早稲田大学日本語教育研究 7. 27-40 (2005),

  • 細川英雄: "実践研究とは何か-「私はどのような教室をめざすのか」という問い-" 日本語教育 126. 1-10 (2005),

  • 細川英雄: "文化リテラシー獲得をめざす教室設計" 言語 34-6. 44-49 (2005),

  • 細川英雄: "日本語教育における『学習者主体』の意味-『文化リテラシー』との関連から" ことば・文化・社会の言語教育. 38-57 (2005)

  • 細川英雄: "日本語教育における理論と実践の統合" 日本語学 23・15. 68-78 (2004),

  • 細川英雄: "日本語教育における実践研究とは何か" 日本語学 24・1. 76-88 (2005)

  • 細川英雄: "日本語教育における学習者主体" 日本語学 24・2. 96-110 (2005),

  • 細川英雄: "日本語教育における知の構築" 日本語学 24・3. 100-113 (2005),

  • 門倉正美: "アカデミック・ジャパニーズとは何か" 『日本留学試験とアカデミック・ジャパニーズ』科学研究費補助金(A)(1)課題番号14208022. 123-132 (2003)

  • KAWAKAMI, Ikuo: "Resettlement and Border Crossing : A Comparative Study on the Life and Ethnicity of Vietnamese in Australia and Japan" International Journal of Japanese Sociology No.12. 48-67 (2003),

図書

  • 川上郁雄(編): "「移動する子どもたち」と日本語教育-日本語を母語としない子どもへのことばの教育を考える-" 明石書店. 297 (2006),

  • 宮崎里司, 川上郁雄, 細川英雄: "新時代の日本語教育をめざして" 明治書院. 259 (2006),

  • 砂川裕一(共編著): "スロベニアと群馬の架け橋-群馬大学社会情報学部とリュブリャーナ大学文学部の交流7年-" 群馬大学社会情報学部. 153 (2007),

  • 門倉正美, 筒井洋一, 三宅和子: "アカデミック・ジャパニースの挑戦" ひつじ書房. 204 (2006),

  • 佐々木倫子(共著): "「在外日本語教師の訪日接触場面」『接触場面と日本語教育-ネウストプニーのインパクト-』" 明治書院. 383-395 (2003)

  • 佐々木倫子(共著): "「ブラジルの日本語教育」『言語の接触と混交 日系ブラジル人の言語の諸相』" 大阪大学21世紀COEプログラム,インターフェイスの人文学Group 5. 80-87 (2003),

  • 佐々木 倫子: "「パラダイムシフト再考」『日本語教育の新たな文脈』" アルク. 259-283 (2006)

  • 佐々木倫子 他 285名: "日本語学研究事典" 明治書院. 1337 (2007)

  • 佐々木倫子(事典項目執筆): "「ことばの運用と文化差」「教授法とは」「教授法の流れ」「文法訳読法」「日系社会における日本語教育」『新版 日本語教育事典』" 大修館書店. 1146, 7 (2005)

  • 佐々木倫子(分担執筆): "「ろう児の言語発達と教育」『ろう教育が変わる!』" 明石書店. 215, 36 (2006)

  • 佐々木倫子: "日本事情テキストバンク -新たな授業構築に向けて-" 東京外国語大学留学生日本語教育センター. (2003),

  • 細川英雄 他 19名: "日本語教師の成長と自己研修 新たな教師研修ストラテジーの可能性をめざして" 凡人社. 395 (2006)

  • 細川英雄(共著): "国語表現II" 三省堂. 130 (2004)

  • 細川英雄(共著): "「総合」の考え方と方法" 早稲田大学日本語研究教育センター. 100 (2003)

  • 細川英雄: "研究計画書デザイン-大学院入試から修士論文完成まで" 東京図書. 183 (2006),

  • 細川英雄: "「書くという行為と文化リテラシー」『日本語教育年鑑2005年版』" くろしお出版. 300 (2006)

  • 牲川波都季, 細川英雄: "わたしを語ることばを求めて-表現することへの希望" 三省堂. 300 (2004)

  • 細川英雄, NPO法人スタッフ: "考えるための日本語-問題を発見・解決する総合活動型日本語教育のすすめ" 明石書店. 259 (2004),

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