大脳皮質神経細胞多様性出現のメカニズムをショウジョウバエに学ぶ

研究課題番号:18021030

代表者

  • 2006年度~2007年度

    • 玉巻 伸章
    • 研究者番号:20155253
    • 熊本大学・大学院・医学薬学研究部・教授

研究分担者

    • 江角 重行
    • 研究者番号:90404334
    • 熊本大学・大学院・医学薬学研究部・助教

この研究課題のドキュメント

研究課題基本情報(最新年度)

  • 研究期間

    2006年度〜2007年度

  • 研究分野

  • 審査区分

  • 研究種目

    特定領域研究

  • 研究機関

    熊本大学

  • 配分額

    • 総額:7800千円
    • 2006年度:3800千円 (直接経費:3800千円)
    • 2007年度:4000千円 (直接経費:4000千円)

研究概要(最新報告)

ショウジョウバエの一部の神経細胞系譜には、局所介在神経細胞と神経細胞を包むsub-pefineurialgliaが2:1ぐらいの比率で出現するものがあることが知られている。このような記述は、マウス大脳皮質の抑制性(GABA)神経細胞と髄鞘を形成するオリゴデンドロサイトの起源が同じ内側基底核原基にあることを思い起こさせる。GABA神経細胞とオリゴデンドロサイトを生み出す神経幹細胞は、脳室下帯を接線方向に移動して新たに分裂を繰り返してGABA神経細胞やオリゴデンドロサイトを生み出す可能性を考えた。このような可能性を確かめるため、我々はGFP陽性GABA神経前駆細胞をE18 GAD67-GFP knock-in mouse胎仔の大脳新皮質脳室下帯より得て、蛋白分解酵素処理により単一細胞に分散して遺伝子発現を調べた。分散したGFP陽性細胞でsingle-cell RT-PCRを行なうと、確かにMAP2とKi67を共発現する細胞が見つかる。また、同時にオリゴデンドロサイトマーカーを検出すると、2割弱の細胞でNG2,PLP,MBPなどが検出された。さらに、単一GFP陽性細胞から得たtotal RNAを増幅してsingle-cellmicroarray analysisを行うと、NG2,PLP,MBPがプレゼントコールとなる細胞があった。検出されたmRNAが、実際に蛋白として発現しているかどうかを免疫細胞化学法で調べると、NG2,PLP,MBPが2割弱程度の細胞で発現も確認された。それゆえGFP陽性GABA神経前駆細胞ではニューロンマーカーとグリアマーカーが共存していることになる。我々は、この時期の一部のGFP陽性細胞は、GABA神経細胞とオリゴデンドロサイトを生み出せる共通の前駆細胞であると考えた。

このページのURI

http://kaken.nii.ac.jp/ja/p/18021030