研究課題/領域番号 |
09555119
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研究機関 | 成蹊大学 |
研究代表者 |
森島 繁生 成蹊大学, 工学部, 助教授 (10200411)
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研究分担者 |
山田 寛 日本大学, 文理学部, 助教授 (80191328)
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キーワード | エージェント / インタフェース / マルチモーダル / コミュニケーション / 感性情報処理 / サイバースペース / メディア変換 / 感情認識 |
研究概要 |
平成10年度の研究実績を以下にまとめる 1) 感情を付加する声質変換 韻律パラメータを音声信号から自動的に計算・抽出し、このパラメータ変換によって音声信号を生成するシステム開発を行った。まず音声に含まれる感情特徴パラメータの決定のため、ピッチ、パワー、時間構造、アクセントを任意に変化させて、韻律変換できるツールを完成させた。このツールを用いて各パラメータを試行錯誤で変化させて、無感情で発話された音声に対して、喜び、怒り悲しみの感情をそれぞれ付加して、センテンスによらず、話者によらず感情音声合成が可能となった。 次にピッチ、パワー、発話速度をパラメータとして音声を上記の3つの感情カテゴリーに分類するシステムを構築した。ピッチ抽出はケプストラムに基づき、また発話速度は分析フレーム間のスペクトル距離に基づいて独自の抽出アルゴリズムを開発し、リアルタイムで逐次認識結果を出力できるシステムを完成させた。 2) 知的通信システムの試作 ネットワーク上に構築されたサイバースペース上で多人数でコミュニケーションできるシステムの構築を行った。入力された音声信号から感情の推定と口形の推定をリアルタイムで実施し、音声と表情パラメータが伝送される。受信側では、表情パラメータから表情合成が行われて、再生された音声と同期して毎秒20フレームでの表情合成が可能となった。これによりアバタの表情を通してあたかもフェーストゥーフェースで対話しているような環境が実現できた。
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