環境安全問題の一つである水および空気の清浄化に注目し、比較的少量の有害物質をターゲットとした場合、酸化チタン光触媒反応で通常の生活空間内に存在する微弱な紫外線のみを消費して、空気の清浄化や雑菌の除去、さらに空中窒素酸化物の固定化などの環境浄化が実現でき、そのような機能を発現する全く新しいタイプの建築材料を開発することは実用的観点から非常に有用である。また吸着剤との組み合わせなどで多量の物質も対象と出来、その技術を確立することを最終目的とした。この光インテリジェント建材と呼ぷぺき材料は、地球規模の環境問題から身近な院内感染問題を解決するものとして、社会に与える影響は非常に大きいと予想される。研究成果を下記に列挙する。 光触媒反応の基礎的解析: ・光触媒の表面構造と反応活性の関連の検討や、様々な悪臭物質や有害物質の分解反応メカニズムの解明 ・反応ラジカル中間体および反応中間生成物の光触媒反応への寄与や表面吸着水や表面水酸基、表面酸性度の影響など反応機構の解明 高活性・高硬度酸化チタン担持材料開発: ・高分子バインダー中の酸化チタン光触媒の反応 ・光触媒の長期安定性 ・高分子バインダーやセメント中に高活性酸化チタンを分散させる技術の確立や、耐食性、対抗性などフィールドテストと実用性の評価
|