研究課題/領域番号 |
10470363
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
下村 嘉一 近畿大学, 医学部, 教授 (20162737)
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研究分担者 |
山本 修士 大阪大学, 医学部, 助手 (80294065)
福田 昌彦 近畿大学, 医学部, 講師 (40218938)
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キーワード | 膠様滴状角膜変性症 / M1S1遺伝子 / Protein Trunction Test / Q118X / 632delA / Q207X / S170X |
研究概要 |
1.ノックアウトマウスの作成 マウスM1S1遺伝子の情報よりプライマーを設計し、マウスゲノムBACライブラリーをスクリーニングした。得られたクローンのM1S1遺伝子を含む断片をサザン法にて決定後、プラスミドベクターにサブクローニングし、現在、ES細胞に導入し、キメラマウスの作成を行っている。 2.M1S1機能解析 酵母two-hybrid法による相互作用蛋白質のスクリーニングを行ったが、生理学的に意義のあると考えられるクローンを得るには至らなかった。 3.Protein Trunction TestによるM1S1変異の検索 Protein Trunction Test(PTT)を用いてこの遺伝子の変異を迅速に検出する方法を確立した。 膠様滴状角膜変性症の日本人家系、41人の患者を対象とした。白血球よりGenome DNAを抽出し、PCR反応によりM1S1の全翻訳領域を増幅した。センスプライマーにはあらかじめT7プロモーター配列、Kozac consensus配列、ATGコドンを付加しておき、これに基づきin-vitro転写/翻訳反応を行い、生成された蛋白をSDS変性アクリルアミドゲルにて泳動し、その長さを検定した。正常と異なるバンドを示したものについては予想される位置の塩基配列決定を行い、変異を確定した。 PTTの結果、患者41人全てがこれらの変異のホモ接合体もしくは、複合ヘテロ接合体であり、この結果はPCR-RFLPもしくは、直接塩基配列決定の結果と完全に一致した。Q118X変異は病因染色体70本中63本(90.0%)を占めた。
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