研究課題/領域番号 |
13440111
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
東 正樹 京都大学, 化学研究所, 助手 (40273510)
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研究分担者 |
高木 英典 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (40187935)
藤田 全基 京都大学, 化学研究所, 助手 (20303894)
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キーワード | 高温超伝導 / 高圧合成 / 単結晶 / オキシクロライド / アンダードープ |
研究概要 |
今年度はオキシクロライド超伝導体Ca_<2-x>Na_xCuO_2Cl_2の超伝導相図作成を行った。これまではアンダードープ領域の試料しか得られていなかったが、合成時の圧力を6GPaから8GPaへと上げることでオーバードープ(x=0.25)の試料を得ることに成功した。また、粉末試料を磁場中で配向させ、スタイキャストで固めて安定化した試料を用意してNMRとμSRの測定を行い。常電導から超伝導状態への移り変わりを調べた。その緒果、x=0.1(Tc=10 K)の試料において、50Kで擬ギャップが生じていることが分かった。擬ギャップ的な振る舞いは単結晶試料を用いて行った元気抵抗の測定でも見受けられた。擬ギャップ温度の組成依存性については14年度の課題である。 Ca_<2-x>Na_xCuO_2Cl_2培った高圧下単結晶試料育成の技術を応用し、ペロブスカイトPrNiO_3の単結晶育成を行った。この化合物は135Kで金属絶縁体転移を超こすが、明確な構造転移は見つかっておらず、そのメカニズムはよく分かっていない。得られた単結晶試料を粉砕して順良な粉末試料を得て、SPring-8のBLO2B2に設置された大型デバイシラーカメラで粉末X線回折パターンを測定し、マキシマムエントロピー解析を行った。その結果、e_g軌道がab面内で整列するために金属絶縁体転移が超こることが示唆された。
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