研究課題/領域番号 |
13554004
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
馬場 直志 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70143261)
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研究分担者 |
西川 淳 国立天文台, 光学赤外線天文学観測システム研究系, 助手 (70280568)
三浦 則明 北見工業大学, 工学部, 助教授 (30209720)
石垣 剛 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40312384)
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キーワード | 天体干渉計 / 太陽系外惑星 / ナル干渉計 / 幾何学的位相 / パンチャラトナム位相 / ヌル干渉計 |
研究概要 |
太陽系外惑星の直接検出は、惑星系形成のメカニズムを解明する上で極めて重要であるとともに、太陽以外の恒星における地球型惑星の存在の可否を探るために必須である。系外惑星の検出法としてナル干渉法がある。ナル干渉法とは、恒星からの強い光を打ち消し合う干渉状態にし、恒星近傍の惑星からの光では強め合う干渉状態にして、惑星の光を直接検出する方法である。 我々は幾何学的位相変調型のナル干渉計の提案をし、ナル干渉計の高性能化に向けた実験を行ってきている。昨年度までの研究では、45°偏光をS偏光とP偏光との合成であるとして、共通光路での干渉実験結果であった。本年度は、S偏光およびP偏光の光波を分離させた後、合波し干渉させる実験を行った。本年度の研究実績の概要は、以下のとおりである。 1.分離2光波を合波した後に、幾何学的位相変調によりナル干渉させ、5×10^3の消光比を得た。 2.分離2光波の片側のビームにのみ幾何学的位相変調を施し、合波ビームにおいてナル干渉させ、10^3の消光比を得た。 3.分離2光波のそれぞれのビームに幾何学的位相変調を施し、合波ビームにおいてナル干渉させ、10^3の消光比を得た。 本年度の実験結果により、干渉計を構成する望遠鏡からの光ビームのそれぞれについて、幾何学的位相変調法で、独立に位相変調できることを明確に示すことができた。
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