研究概要 |
本年度の研究状況は以下のとおりである. ●ロバスト性をもつ多重パスメッセージ転送ネットワーク(MMFN)の構築 1年目で提案したモバイルエージェント間の位置透過な通信のためのMMFN(MMFN : multi-path message forwarding networks)を実ネットワーク上に実現するために,モバイルエージェント・ネットワークシステムの構築を試みた(構築中:現段階未完成).具体的には,コンピュータおよびソフトウェアの準備,既存のモバイルエージェント・ネットワークシステムの調査と検討,システム構築のためのプログラミングなどを行った.今後,モバイルエージェント・ネットワークシステムの構築後,本提案モデルを実現して,以下のことを行う予定である. 1.メッセージ転送実験をし,その性能評価を行う. 学内,学外,道内,国内と通信範囲の規模を変化させてメッセージの伝送距離や伝送速度の異なる状況における実験を試みる.また,いくつかのホストで通信障害を起こして,本システムのロバスト性の確認を行う. 2.転送モデルに限らない既存の他のモデル(探索モデル,登録モデル,ハイブリッドモデルなど)との定量的な比較を行うシミュレーション実験を徹底的に行い,その実験データを検討(統計処理も含む)して適切な次数nの決定方法を考察する. ●学会の研究発表を聴講させていただき,他のモバイルエージェント・ネットワークシステムについての研究動向を学んだ.
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