研究課題/領域番号 |
17K10425
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
真鍋 治 北海道大学, 医学研究院, 客員研究員 (40443957)
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研究分担者 |
納谷 昌直 北海道大学, 大学病院, 講師 (20455637)
大平 洋 北海道大学, 大学病院, 助教 (20528301)
孫田 惠一 北海道大学, 大学病院, 副放射線技師長 (20636419)
真鍋 徳子 北海道大学, 大学病院, 講師 (70463742)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | PET / 心臓サルコイドーシス / FMISO / 低酸素 / FDG |
研究実績の概要 |
低酸素イメージング製剤であるF-18 fluoromisonidazole (FMISO)を用いてサルコイドーシス患者の 評価を行っている。これまでに10人の心臓サルコイドーシス疑い患者に対して同時期にFDG PET/CTとFMISO PET/CTの撮像を行い比較検討を行った。FDG PET/CTに関しては生理的集積を抑制する目的で18時間以上の絶食に併せて低炭水化物食の前処置を行い、検査を行った。FMISO PET/CTに関してはそのような特別な事前準備を行わなかった。 FDG PET/CTでは偽陽性の原因となりうる生理的集積はFMISO PET/CTでは全症例で認められず、大きな患者負担となっていた事前準備である長時間絶食を必要としないというメリットが確認できた。 心臓サルコイドーシス病変だけではなく、リンパ節、肺野のサルコイドーシス病変への集積の有無を視覚的に確認し、FDGとFMISOの集積が必ずしも一致しないことを確認した。また、活動性の高いサルコイドーシス病変の中にも低酸素領域が存在するもの、存在しないものが存在することが確認できた。 これらの結果を踏まえて、2019年6月の米国核医学会、7月の心臓核医学会で発表する予定である。 今後、FDG PET/CT、FMISO PET/CTの集積程度をstandardized uptake value (SUV)だけではなく、ある閾値以上の集積容積を定量するためのソフトウェアを改良し、両方の集積の関係性の有無を確認し、サルコイドーシスの診断基準と照らし合わせるのと同時に、主にFDG PET/CTに対するFMISO PET/CTの有用性を確認していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
10人のサルコイドーシス患者に対して同時期にFMISO PET/CT、FDG PET/CTを撮像し、いずれもプロトコール通りの撮像が無事に完了している。すべての患者で特に副作用などは出ていない。
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今後の研究の推進方策 |
今後、FDG PET/CT、FMISO PET/CTの集積程度をstandardized uptake value (SUV)だけではなく、ある閾値以上の集積容積を定量するためのソフトウェアを改良し、両方の集積の関係性の有無を確認し、サルコイドーシスの診断基準と照らし合わせるのと同時に、主にFDG PET/CTに対するFMISO PET/CTの有用性を確認していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
データをまとめるための人件費がかからなかった。 研究成果発表のための旅費、英文構成費用、データ解析するための人件費などに用いる予定である。
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