研究概要 |
TLR4会合分子としてPRAT4A,およびPRAT4Bを同定し、今年度は主にPRAT4A機能解析を中心に行った。1.TLR4/MD-2を介するLPS認識機構におけるPRAT4Aの機能解析 1)PRAT4Aの強制発現細胞やPRAT4A欠失細胞など作製し、LPS応答性に変化が生じないか検討する。 HEK293細胞やBa/F3細胞、マウス樹状細胞においてPRAT4Aに対するSiRNAによりPRAT4Aの発現を抑制すると、TLR4の細胞表面への発現が低下し、TLR4のリガンドであるLPS刺激による活性化も減弱した。このときmature typeのTLR4のバンドが消失していたことからPRAT4AはTLR4のimmature formに会合していてTLR4のmaturationおよび細胞表面への発現に必須な役割を果たしている可能性があると考えられた。 2)PRAT4Aのどの部分がTLR4と会合するのか検討する。 PRAT4A deletion mutant作製が完了し、免疫沈降や機能的解析を行っている。 3)PRAT4Aの生体内での機能解析のためノックアウトマウス作製に着手する。 ノックアウトマウスは完成し、解析中である。 4)PRAT4Aに対するモノクローナル抗体を作製する。 fusion proteinを作製しラットやウサギに免疫しモノクロ・ポリクローナル抗体の作製に成功した。これらの抗体を用いてendogeneousにもPRAT4AはTLR4と会合していることが明らかとなった。 2.抗体によるアポトーシス抑制機構とのかかわりの検討 1)Sa15-21による活性化シグナルに関してPRAT4Aの発現上昇・発現低下による影響の検討 現在解析中である。 3.PRAT4Aとホモロジーのある分子の検索 PRAT4Bをはじめすでにいくつか見つかっている候補分子について、ノックアウトマウスの作製にとりかかっている。
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