γ-セクレターゼ阻害薬であるLY-411575の基本骨格である7員環ビフェニルラクタムには軸不斉異性体が存在しているが、その立体構造並びに異性体間の生物活性については精査されていない。しかし実際には、どちらか一方の異性体が活性発現に寄与しているはずであり、活性の高い医薬品の開発には軸不斉を持つ化合物の立体化学を解明する必要がある。そして、7員環ビフェニルラクタム骨格、さらに類似骨格である8員環及び9員環ビフェニルラクタムについて立体化学の解明を行い、軸不斉に基づく立体構造及び物理化学的性質を明らかにした。
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