研究課題/領域番号 |
22591309
|
研究機関 | 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター |
研究代表者 |
岡田 幸之 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所・司法精神医学研究部, 部長 (40282769)
|
キーワード | 精神鑑定 / 裁判員制度 / 刑事責任能力 |
研究概要 |
本研究は、平成21年から施行された裁判員制度における精神鑑定とその法廷における結果報告についての実態を全国規模で調査し、その適正な運用の方策を探り、提言をすることを目的としている。 具体的には、最高裁判所を通じて、全国の地方裁判所で開かれた裁判員裁判のうち、精神鑑定結果が法廷で報告されたケースに関する情報をとりまとめ、実態と課題を把握し、鑑定の均てん化(均質化と底上げ)と「裁判員にわかりやすい鑑定」となるようにするための方法を明らかにする。 平成23年度(研究2年度目)は、裁判所を通じて、全国の裁判員裁判における鑑定の実施状況を把握することができた。 また、最終年度にむけて、裁判員裁判における鑑定の課題とその解決のための方法論を具体的に把握するための、鑑定人経験者への聴取などに着手した。さらに、本研究課題を発展的に終了するために、法学者と法実務家との連携づくりにも着手した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
鑑定人の経験者への聴取のための日程調整にやや難があるが、おおむね順調な進展をしている。
|
今後の研究の推進方策 |
平成24年度が最終年度となる。今後はこの1年間をかけて、裁判員裁判における精神鑑定の具体的な指針を出すことを目指して、結果をまとめる。 また、本研究が追求する課題は、この3年度だけで完結できるものではないこと、さらに法律家との協力も必要とするものであることなどから、平成24年度は、最終年度ではあるが、むしろ今後にむけた発展的な終了をするために、今後の研究体制作りも新たな目標に追加する。具体的には、法学者、法実務家との連携を計画している。
|