研究課題
昨年度までに開発された技術を統合化し、実際に船体大型ブロック溶接組立時に発生する溶接変形問題に対し適用した。その際、溶接固有変形量をデジタルカメラを用いた画像処理による溶接固有変形同定システムにより算出し、それらを基に、組立工程を考慮した溶接固有変形に基づく弾性非線形FEM解析を実施することにより、船体大型ブロックの溶接組立の際に発生する変形の発生予測を行った。さらに、予測された変形量をレーザー変位計やノギスを用いて本手法の妥当性について検証した。次に、船体大型ブロック溶接組立時の変形低減・制御方法についての検討した。上述の手法を用いることで、溶接組立時における溶接変形を、熱変形による溶接固有変形主要4成分、ギャップ量、目違い量等の成分ごとに分離して算出することができる。また、本手法は、組立過程(途中)における変形状態も予測可能である。よって、ここでは、上述の成分分離方法に基づき、変形の低減策およびそれらの制御方法について検討した。本研究により、ブロック建造工程における数百ある船体ブロックすべてを溶接組立し、それらの集合・接合体としての船体が完成するに至る全過程において発生する変形を、溶接工程順に従って予測することができる手法が開発された。本手法により建造時におけるブロック構造全体としての変形を予測することができるようになったので、その知見を設計に活用することにより、変形の低減策について検討することができるようになると考えられる。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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溶接学会論文集
巻: 31 ページ: 23-32
The Proceedings of the 21th International Offshore and Polar Engineering Conference
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