『レヴォルト・ロジック』は、1975年から81年までパリ第8大学のジャック・ランシエールとジャン・ボレーユを中心に形成された研究グループが刊行していた、労働運動史などに関する研究誌である。本研究ではグループに参加していた何人かの研究者へのインタビューを通じて、研究グループがもっていた非権威主義的な性格や共同研究者たちが共通して抱いていた越境への意志のようなものが、この共同研究を嚮導していたことを理解した。あわせて『プロレタリアの夜』や『歴史の名前』などランシエールが『レヴォルト・ロジック』の前後に構想した著作の分析をおこない、両者が一貫した関心のもとで執筆されていたことを明らかにした。
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