研究実績の概要 |
研究代表者である伊藤由佳理は, 昨年度までのクレパントな特異点解消の存在についての予想を確かめる例をたくさん計算した. その結果, トリヘドラルと呼ばれる場合に関しては, Reidのレシピと呼ばれる具体的な幾何学的マッカイ対応が非可換な群に対しても成り立ちそうなことを確かめられた. また, その周辺の問題について, 9月のイギリス・ウォーリック大学での研究集会で研究成果と予想について 講演した. その予想について, 参加者の一人であったイギリス・バース大学の Alastair Craw 氏と 3 次元マッ カイ対応の共同研究を開始した. また研究分担者の伊山修氏は, Dong Yangとの共同研究で, 三角圏の特別な商の構成方法である準傾退化(silting reduction)を導入し, 基本的な性質を調べた. 準傾退化の主要な性質は, Verdier商であると同時に, 部分圏のイデアル商として実現することも可能な点である. さらにこれを特別な三角圏Tから団圏(cluster category)Cを構成するAmiot-Guo-Keller構成に適用し, Tの準傾退化とCのCalabi-Yau退化が互換性を有することを示した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
国際的な共同研究集会にて研究成果を発表し, さらに共同研究もいくつか行なっており, 活発な研究活動を行なっている. また, 周囲の学生やポスドクなどとの研究交流も盛んであり, 本研究課題に関連する研究もいくつか進んでいるため.
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