研究課題/領域番号 |
24591026
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
吉田 成人 広島大学, 大学病院, 病院助教 (00335689)
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研究分担者 |
玉木 徹 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10333494)
小出 哲士 広島大学, ナノデバイス・バイオ融合科学研究所, 准教授 (30243596)
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キーワード | 消化管腫瘍 / コンピュータ画像解析 / コンピュータ支援診断 / 画像強調観察 / 拡大内視鏡観察 / 国際研究者交流 |
研究概要 |
本研究は、消化管腫瘍の内視鏡画像をコンピュータによって解析を行い、病理組織診断との間に関連の強い定量的な数値をリアルタイムで医師に提示することを目的としている。大腸腫瘍に関しての検討ではNarrow Band Imaging (NBI)拡大内視鏡観察画像に対し開発中の画像認識コアシステムのハードウェア実装に関する検討を行った。リアルタイムFull HDの高解像度画像の処理にはFPGA実装による高速化と特徴量抽出のトレードオフの検討が必要である。ハードウェア向け特徴量抽出アルゴリズムを開発するとともに次元数について検討を行い、シミュレーションによりその有効性を評価した結果、64次元アルゴリズムが最も高い精度が得られる事を明らかになった。本結果は18th Workshop on Synthesis And System Integration of Mixed Information Technologies (SASIMI 2013)において報告しOutstanding Paper Award(優秀論文賞)を授与された。胃癌においては新たに開発されたBlue LASER Imaging(BLI)を用いて定量化を行った。Blue LASER Imaging(BLI)拡大内視鏡画像による検討では胃癌部と非癌周囲部、微小発赤部との間に有意差を認めた。本結果はAmerican Society for Gastrointestinal Endoscopy (ASGE) 2014 (DDW2014)で報告を行う予定である。また、J Clin Gastroenterol 2013年版に投稿を行い掲載予定である。平成26年度は現在の研究体制を継続し、海外の大学とも国際共同研究による画像認識コアシステムに関する研究を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
大腸腫瘍NBI拡大内視鏡画像の定量化においてはbag-of-features枠組みのもとに行う画像認識コアシステムのハードウェア実装に関する検討を行った。リアルタイムFull HDの高解像度画像の処理にはFPGA実装による高速化と特徴量抽出に関して検討を行う必要があり、ハードウェア向け特徴量抽出アルゴリズムを開発するとともに次元数について検討を行った。シミュレーションによりその有効性を評価し、64次元アルゴリズムが最も高い精度が得られる事を明らかにした。胃癌BLI拡大内視鏡画像の定量化に関して胃癌部と非癌周囲部、微小発赤部との間に有意差を認めた。
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今後の研究の推進方策 |
病理組織診断を反映して、非腫瘍部に比較して腫瘍部が高値になるようなコンピュータ診断に適した画像診断基準を設定し、画像データベースの作成を行う。構築した画像データーベースに対し画像認識コアシステムを用いて、高品質な「辞書」の作成を行い、最適な定量的な数値が提示できるようにする。また、画像認識コアシステムに関しては国際共同研究を行いさらに高精度な定量化が行えるよう改良を行う。これらの結果を基にハードウェア化による高速化を行い、リアルタイムで内視鏡画像の定量的評価を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度はこれまでの自動領域抽出アルゴリズムに関する研究成果を元にハードウェア化を行いリアルタイム画像認識システム構築を行う予定であった。しかしより高性能なリアルタイム画像認識システムの実現に関する新たな知見が得られたことより、平成25年度での新たに構築を行わずさらに十分成果が出た段階でそれに合わせたシステムの構築を行う事とした。そのため平成25年度はこれまで構築したシステムによる運用で研究の継続を行った事より、次年度使用額が生じた。 画像データーベースの作成のため、画像記録装置(ハードディスクドライブ)を購入する。リアルタイム画像認識システムの構築のためコンピュータの購入を行う。分担研究者との打ち合わせや機器使用に関する打ち合わせなどに研究打ち合わせ旅費を使用する。研究代表者および研究分担者が国内会議に年2回、国際会議に年1回程度は研究発表を行う予定である。また、学術論文も1報以上発表する予定である。
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