研究課題
基盤研究(C)
蘇生科学領域における国際的に標準化された国内ガイドライン作成の科学的な方法の確立のため下記の研究を実施した。1.国際標準化:国際連携による標準化を目指し、ILCOR(国際蘇生連絡委員会)における国際コンセンサスと勧告作成に、Task-Forceとして分担研究者とともに参加した(平成24年10月20-21日ウィーン)。国際的なエビデンスの集約方法と、その科学的な評価法としてGRADE(Grades of Recommendation Assessment, Development and Evaluation)アプローチの提言を受けた。それを受けて、我が国における救急蘇生ガイドライン作成のため、エビデンスの集約方法と勧告方法を標準化する準備を行った。2.エビデンス収集方法:コクランデータベース、パブメド等でのエビデンス集約方法を、多施設無作為比較試験(RCT)と観察研究別に評価するため、エンドノートを使用し統合する方法を検討した。3.エビデンスの科学的な評価法:アウトカムごとの複数のエビデンスをコクランレビューなどの方法に基づいてシステマティックレビューを行い、診療の勧告をするため、GRADEの導入を行った。GRADEについて、国際電話会議やWebでの資料収集とともに、我が国におけるコクランレビュー作成日本グループやGRADEワーキンググループ、MINDS診療ガイドライン作成ワークショップのメンバーと交流し推進検討会を実施しWebによる意見交換や参照情報の収集を行った。文献検索Strategyの作成、文献評価とコクランレビューにおけるReviewManager(RevMan)を用いたメタ分析、GRADEにおける評価テーブル作成方法(GRADE Profile)の使用方法を確立し、勧告方法について情報収集した。
2: おおむね順調に進展している
本研究の目的は、蘇生科学領域における国際コンセンサス構築において、我が国からのエビデンス発信を促進し、国際的に標準化された国内ガイドライン作成の科学的な方法の確立を行うものである。その目的のため国際交流の開始がなされ、分担研究者とともに参画し、更に新しく推奨されたGRADEシステムの導入が達成され、国内外の推進者との交流で、国際コンセンサス作成に使用が開始された。今後の国内ガイドライン作成方法に大きな貢献ができるものと考えら、順調に進展していると考えられる。
初年度に確立したエビデンス収集方法、評価方法、勧告方法を含む新たな方法であるGRADEシステムを更に円滑に使用し、2015年のガイドライン作成に向け、関係する団体やメンバーへ普及啓発するための方策を検討する。そのための講習会やツールを作成するとともに、ガイドライン作成システム確立の準備と国際標準化のため国際会議への出席やWeb会議参加を行う。分担研究者各領域(循環器、救急医療、小児新生児、脳卒中)でのエビデンス収集を開始し、その支援体制の確立を行う。またアジアにおけるリーダーシップを発揮するためアジア蘇生協議会との交流をはかり、アジアにおけるガイドライン作成への支援体制を確立する。
国際標準化のため国際会議への出席(ILCOR会議、AHA会議、アジア蘇生協議会)エビデンス収集のためのシステム確立のためのソフト購入と作業賃金蘇生科学推進のためのGRADEシステム講習会開催今年度は、物品を予定より安価で購入できたため、残金が生じたので次年度の費用に充てる。
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すべて 雑誌論文 (20件) (うち査読あり 7件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 4件) 図書 (3件)
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