研究分担者 |
吉本 幸司 九州大学, 大学病院, 講師 (70444784)
中溝 玲 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (80529800)
天野 敏之 九州大学, 大学病院, 助教 (70448413)
秦 暢宏 独立行政法人国立病院機構九州医療センター(臨床研究センター), その他部局等, その他 (10596034)
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研究概要 |
新たな解析法high resolution melting (HRM)法導入と新規神経膠腫の遺伝子解析:HRM法を用いてIDH1/2、BRAF、H3F3A遺伝子変異を簡便、高精度な解析法を確立した。本年度に新規登録された46例の神経膠腫(GBM23, AA2, AO2, DA6, OD2, GS1, others10)に対し、LOH解析、IDH1/2遺伝子変異解析を施行した。 Mesenchymal, Proneural marker遺伝子発現解析:さらにproneural (BCAN, DLL3, OLIG2, NCAM1, NKX2-2, ASCL1)、mesenchymal (YKL40, VIM, CD44, TRADD, RELB, PDPN)の12遺伝子発現解析に基づきproneural type、mesenchymal type、その他に分類した。 腫瘍幹細胞分離と異種動物移植モデルの作成:膠芽腫に対しては、幹細胞培養を継続した。さらに1例の長期継代幹細胞を樹立した。本年度18匹のマウス移植モデル作成に着手した。U87では腫瘍形成がみられたが、樹立した幹細胞では腫瘍形成がみられなかった。 新たなmicroRNA発現解析:新規脳腫瘍関連microRNA (miR-9, 10b, 22)の発現解析をおこない、mi-9, 10b発現はmesenchymal typeで有意に低下していた。microRNAが形質転換に関与する可能性が示唆され、遺伝子型とmicroRNA発現の関連が示唆された。 分泌型miRNAの分離、解析:培養細胞、動物モデル、臨床症例より、分泌型miRNAの解析を開始した。動物モデルでは、心房穿刺による全血採取後、全血清またはエクソソーム分離後にmiRNAを分離した。分泌型miRNAを含有する血液標本を蓄積し、分泌型miR21高発現を同定した。
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