研究成果の概要 |
炭疽病菌の系統分化と感染性の分化の関係を明らかにすることを目的として、細胞学的核型解析を進めた。とくにOrbiculare クレードに属する菌の細胞学的核型解析により、これらが共通して基本染色体数n=10で高度にAT-richなヘテロクロマチン領域を持つ特徴的な染色体構造を有していることを明らかにした。 また、 本クレードの炭疽病菌の病原性分化について検討し、 アオイ科植物を宿主とするC.sidaeがキク科に感染すること, 宿主がアオイ科でないC.orbiculare, C.trifolii, C.spinosumがアオイ科に感染することを見出し、宿主範囲を部分的に共有している新知見を得た。
|