研究課題/領域番号 |
26283012
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研究機関 | 大阪学院大学 |
研究代表者 |
渡辺 千香子 大阪学院大学, 国際学部, 准教授 (40290233)
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研究分担者 |
本郷 一美 総合研究大学院大学, その他の研究科, 准教授 (20303919)
小口 千明 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (20312803)
申 基チョル 総合地球環境学研究所, 大学共同利用機関等の部局等, 助教 (50569283)
小口 高 東京大学, 学内共同利用施設等, 教授 (80221852)
岡田 保良 国士舘大学, 付置研究所, 教授 (90115808)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 粘土板 / 堆積土 |
研究実績の概要 |
本年度は、1)国際学会における成果発表、2)今後の研究に向けた討議、3)新たな粘土板サンプル採取、4)国際共同研究として行なう文献調査、5)研究成果共有のための研究会、を中心に研究を進めた。 1)国際学会における成果発表としては、これまでに行なった粘土板ならびに堆積土の調査・分析から得られた成果について、第10回国際西アジア考古学会の場で発表した。2)今後の研究に向けた討議として、学会発表と併せて開催した打合せ(4月24日:辻・安間・渡辺)、堆積土研究のための研究会(4月26日研究会:参加者 S.レイ・M.アルタウィール・S.ロスト・辻・安間・渡辺)、ならびに新たな堆積土研究のためのワークショップ(4月28日ワークショップ:J.ジョゼリ・M.アルタウィール・S.ロスト・G.ゼルツ・辻・安間・渡辺)をウィーンで開催し、海外共同研究者たちと今後の研究方針と論文執筆について協議した。3)新たな粘土板サンプル採取として、スレイマニヤ博物館収蔵の主要な2つのアーカイブの粘土板各15枚についてサンプル採取を同博物館に申請し、アルタウィール氏(UCL)がクルド自治区に渡航した折、サンプル採取を代行してもらった(8月)。4)国際共同研究として行なう文献調査については、引き続きウィーン大学との塩害に関する文献調査(8~9月・3月:ゼルツ・渡辺)、ならびに、粘土板胎土の由来に関する調査(8月・2月:G.ヴァンブーラーレ・M.ルッコ・J.ノヴォトニー・山田・渡辺)を行なった。5)研究成果共有のために、10月15日に同志社大学で研究会を開催し、研究の進捗状況の共有とともに、ゲストスピーカーとして前川和也氏(京都大学名誉教授)を招聘し、「ウル第3王朝時代ギルスの土地経営:1枚の粘土板から何がわかるか」について公開で講演会を開催した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
スレイマニヤ博物館収蔵粘土板の胎土分析から、胎土起源について解釈を行なったが、11月にロンドンUCLの研究者から送られてきたデータで解釈を見直す必要が明らかとなり、一度投稿した論文を撤回した。
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今後の研究の推進方策 |
胎土に含まれる微化石が二次堆積に由来する可能性を確認するため、堆積土について新たな分析を行なう予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
試料分析の謝金として使う予定だった予算について、分析が当初予定した時間より早く完了したため、僅かな残金となった。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度の試料分析費用として使用する。
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