継続的に米国公文書館及びメリーランド所蔵プランゲ文庫資料調査を現地で行った。プランゲ文庫資料を検閲の記録としてのみならず、草の根の表現及び言論の場として、そこから近代化、古典化、カノンの形成についての言説・表象を汲み上げて蓄積し分析した。これを公文書館資料と照らし合わせることで資料の位置を相対化して理解できた。文学者文化人の個人ファイル発掘のほか、クリントン大統領のワーキンググループが再編したIWG資料中にも、戦時下占領下の日本文化についてのファイル等が含まれ、その分析がなされていることを確認した。成果物して論文執筆、研究例会運営、占領期雑誌を総覧する企画展及び国際シンポジウムなどを行った。
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