機能の高度化が進展する領域では、開発対象のモジュラー化を進展させることと同時に、システム知識の共有を維持・促進させる必要があることが明らかとなった。機能の高度化が進展する領域では、急増する開発タスクに対する対応が求められる。この対応においては、開発対象のモジュラー化により、開発タスクを相互依存性の低い下位タスクに分割することが原則的な方策としてしてこれまで指摘されてきた。しかしながら、機能の高度化が進展する領域では、モジュラー化は、システム知識の共有度を低下させることで、2つの経路を通じて開発能力に対して中長期的に負の影響を及ぼしうることが本研究を通じて明らかとなった。
|