研究課題/領域番号 |
62490017
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研究機関 | 津田塾大学 |
研究代表者 |
小倉 充夫 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (60195716)
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研究分担者 |
村川 庸子 津田塾大学, 国際関係研究所, 研究員
高田 洋子 津田塾大学, 国際関係研究所, 研究員
高崎 宗司 津田塾大学, 学芸学部, 助教授 (30187942)
梶田 孝道 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (10133357)
荒 松雄 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (60012960)
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キーワード | フィンランドにおける外国人人権事情 / フィリピンからの外国人労働者 / ケニア経済とインド系移民 / アルジェリアの植民地行政町村の形成 |
研究概要 |
平成元年度は本研究の最終年度にあたり、研究分担者がそれぞれの研究をとりまとめることに主眼が置かれた。また、昨年度に引き続き研究分担者による3回の個別報告と、組織外の専門家からのヒアリングが1回行なわれ、諸地域における移民労働者の実態が多様な観点から明らかにされた。以下は研究経過の概要である。(1) 北欧における外国人労働者の実態について、昨年一年間フィンランドに滞在された百瀬宏氏からヒアリングを行った。百瀬氏は外国人労働者に関するフィンランドの新聞記事を紹介しながら、フィンランドの抱える外国人労働者問題を彼らの人権問題の点から明らかにした(「フィンランドにおける外国人人権事情」)。(2)一方、労働者を送り出す側の問題については、分担者の菊地京子氏がフィリピンの実態を報告した(「フィリピンからの外国人労働者」)。(3)さらに分担者の小島さくら氏は、技術移転の問題に注目しつつ、ケニアの経済発展においてインド系移民の果した役割について歴史的に考察した(「ケニア経済とインド系移民」)。(4) 今日の問題を扱った報告以外に、歴史的な側面から分担者の小山田紀子氏がフランスの植民地支配に入った19世紀のアルジェリアを事例に、植民地行政町村の形成について報告した(「19世紀アルジェリアにおける植民地行政町村の形成」)。(5) 3年間にわたる本研究の成果は、9人の本研究分担者が研究をまとめた報告書の形でまとめられた。報告書は第一部を移民労働者の歴史研究、第二部を現代国家における移民労働者とし、歴史研究と現代における実態の分析に分かれている。
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