研究課題/領域番号 |
04640301
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
核・宇宙線・素粒子
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
牟田 泰三 広島大学, 理学部, 教授 (80025353)
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研究分担者 |
両角 卓也 広島大学, 理学部, 助手 (20253049)
大野木 哲也 (大野 木哲也) 広島大学, 理学部, 助手 (70211802)
小平 治郎 広島大学, 理学部, 助教授 (40127080)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1993年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1992年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 自発的対称性の破れ / ヒッグス機構 / 電弱理論 / 複合模型 / 重力 / 曲がった空間 / 温度 / 密度 / ヒッグス場 / 対称性 / CPの破れ / 温度・密度 / 相転移 |
研究概要 |
最終年度は、これまでに行った動的対称性の破れの基礎的な研究の典型的な応用として、複合ヒッグス模型の宇宙論的な効果の問題を取り上げ、重点的に研究した。 ヒッグス粒子が複合系であるとすると、宇宙初期のインフレーションシナリオが影響を受け、標準理論によるシナリオと異なってくる可能性がある。この新しい可能性を、理論的な分析によってできる限り引き出し、次世代の観測に備えたいと考え、宇宙初期の高温、高密度、強重力の状態での複合場の量子論の相構造を調べた。複合場の理論の例として、4体フェルミ相互作用の模型を考え、1/N展開の方法を用いて、温度、密度、空間曲率の変動にともなう理論の相変化を調べた。温度と密度の変化に伴って1次及び2次の相転移が存在すること、それが空間の次元との相関を持つことを見いだした。また、臨界温度および臨界密度を解析的に求めることができた。 一方、曲がった時空としてドジッター空間をとった場合、4体フェルミ相互作用模型の有効ポテンシャルが厳密に計算できることを発見した。この有効ポテンシャルを用いて、時空の曲率を変えたときに2次の相転移が存在することを見いだし、臨界曲率を解析的に計算することに成功した。また、同じ方法をアインシュタイン空間の場合にも適用し、理論の相構造を調べることに成功した。 これらの成果を、宇宙のインフレーション期に実際に応用し、宇宙のごく初期の状態を調べる研究を現在進めている。
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