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中年期における自我同一性再構成に関する研究-「個としての自己」と「関係の中にある自己」の観点から-

研究課題

研究課題/領域番号 06710100
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 教育・社会系心理学
研究機関愛知学泉女子短期大学

研究代表者

杉村 和美  愛知学泉女子短期大学, 幼児教育科, 講師 (20249288)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
600千円 (直接経費: 600千円)
1994年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワード自我同一性 / 関係の中にある自己 / 個としての自己 / 対人関係的領域 / ライフコース / 青年期 / 中年期 / 自我同一性危機
研究概要

1.研究目的の第1点は、2つの存在様式(個としての自己・関係の中にある自己)を組み込んだ自我同一性の概念化と、それを基にした自我同一性再構成の検討である。まず、従来の自我同一性研究において不十分であった関係性の側面をとらえるために、昨年度の本助成によって作成したGrotevant & Cooper(1981)の自我同一性地位面接の翻訳版のうち、対人関係的領域(友情、異性との関係、性役割)に焦点を当てた。次に、先行研究の知見を整理し、これらの領域に存在様式の視点を加えて概念化した。これを基に、面接項目を改訂して予備調査を行なった(対象は日本人と英国の大学生)。その結果、自我同一性における関係性の側面は、女性であり日本人である対象者にとってきわめて重要でありながら、彼女らはこれを明確化できないことが明らかになった。このため現在、西洋的自我を前提とした概念と面接法を日本人に適用するための修正を行なっている。これは日本人り自我同一性研究全般に関わる問題なので、今年度から来年度にかけて慎重に修正を行ない、本研究の本来の目的に使用し得る方法を確立する予定である。
2.研究目的の第2点である、存在様式の観点から見た青年期から成人期までの自我同一性発達については、先行研究と昨年度までに収集したデータの分析とから、次のような結果を得た(杉村,印刷中ab)。(1)女性の場合、青年期の自我同一性形成においては関係性の側面が重視され、成人期の自我同一性発達でもこの側面と関連した自我同一性危機が起こる。(2)この成人期の自我同一性危機は、ライフコースにより内容が異なる。子育てと仕事を両立している女性では、育児期に母親同一性(関係性を重視)と職業同一性(個としての自己を重視)との間で葛藤が体験される。専業主婦では、中年期における子育ての軽減とともに、関係性から個としての自己への移行に伴う深刻な自我同一性危機が起こる。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 杉村和美: "女性のアイデンティティ(心の世界-現代に生きる心理学-第16章)" ナカニシヤ出版, 8 (1995a(印刷中))

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 杉村和美: "ライフサイクル-男性と女性-(講座・生涯発達心理学 第5巻 第4章)" 金子書房, 31 (1995b(印刷中))

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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