1.1995年7月9〜14日に京都六角町文書の調査を行った。合計8人の近世都市史研究者の協力を得た。六角町文書の調査は今年で二回目であり、奨励研究という資金的裏付けを得たことによって、多数の研究者の協力を得ることができ、また6日間という長期にわたって調査を行うことができた。 その結果、本箱1箱を除いて、六角町町会所の蔵内部にる文書の調査は一通り終了した。 2.同年11月15〜21日に、京都の町の運営に関する史料を網羅的に分析するため、京都府立総合資料館および京都市歴史資料館にて史料調査を行った。この時は、町運営のなかでも特に史料管理に関する史料を探した。 その結果、非常に多数の町で作成された近世後期の文書引継ないし管理目録を見いだすことができ、その関連の史料も収集した。 3.上記六角町文書の調査目録をコンピュータ入力し、データベースを作成しつつある。 4.以上のように当初の予定では、仙台や盛岡などの史料調査も行う予定であったが、史料所蔵者との関係から六角町文書の調査の進行を優先させたこと、また、京都において関連史料が思いのほか豊富であったことにより、京都に調査・研究を集中することになった。
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