研究課題/領域番号 |
08044002
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大渕 憲一 東北大学, 文学部, 教授 (70116151)
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研究分担者 |
LIND E.Allan デューク大学, フクアビジネス校, 教授
TYLER Tom R. ニューヨーク大学, 心理学部, 教授
菅原 郁夫 福島大学, 行政社会学部, 助教授 (90162859)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 組織内葛藤 / 公正 / 集団価値 / 異文化 / 日米関係 / 組織内態度 / JET / 組織的態度 / 組織シチズンシップ / 組織コミットメント / 企業 |
研究概要 |
本年度は、まず、下記の2種類の異文化間組織内葛藤の調査を昨年度に引き続き、実施した。(1)アメリカ、カリフォルニア州サンフランシスコ市にある日本人渡米者の会「のびる会」の日本人来談者を対象に、平成9年9月よりアメリカ人上司との組織内葛藤を質問紙調査し、114名より回答を得た。(2)アメリカ、ノースキャロライナ州ダーハム市にあるデューク大学フクアビジネス校に在籍する企業勤務経験のある大学院生を対象に、平成9年11月より、アメリカ人上司との組織内葛藤を質問紙調査した。調査は継続中であるが、現時点での回答者数は74である。いずれの調査においても、調査項目は葛藤対象の属性、葛藤争点、方略選択、目標志向と目標達成、葛藤結果の評価とその影響などで、これらについて自己評定させた。我々はこれらのデータを既に収集した日本国内での日本人どうしの組織内葛藤とを比較し、日本人の紛争解決の特徴を明らかにした。同文化葛藤では日本人の葛藤反応は比較的積極的だったが、異文化環境では回避傾向が顕著になった。これは日本人に限らないことが以前の我々の研究で明らかにされており、マイノリティーとしての立場を反映していると思われる。葛藤関心は個人志向と集団志向に分かれるが、日本人では欧米人と違って、公正関心に集団志向が強いことが特徴である。欧米人では公正は個人的利害を確保する原理であるが、日本人では集団の望ましいあり方を志向するものとして理解されている。本年は、日米の共同研究者がこれまでに得た調査データを独自に分析し、また、知見を交換し合い検討を進めた。それの結果を研究成果報告書として作成・印刷した。
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