研究課題/領域番号 |
08044174
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究分野 |
高分子合成
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
土田 英俊 早稲田大学, 理工学部, 教授 (90063461)
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研究分担者 |
小柳津 研一 早稲田大学, 理工学総合研究センター, 講師 (90277822)
小松 晃之 早稲田大学, 理工学総合研究センター, 講師 (30298187)
西出 宏之 早稲田大学, 理工学部, 教授 (90120930)
ANSON Fred C. Caltech(USA), Div Chem・ & Chem・ Eng・ ,, Professor
宮武 健治 早稲田大学, 理工学研究科, 学振研究員 (50277761)
ANSON Fred C Caltech(USA), Div. Chem. & Chem. Eng., Professor
ANSON F.C カリフォルニア工科大学, 化学及び化学工学部門, 教授
ALLAN S.Hay Inst.Org.Chem., Freie Universitat Berlin・, Professor
JURGEN Hinri Dept.Chem., McGill University・Canada, Professor
FRED C.Anson Institute of Technology, USA Div.Chem.・Ca, Professor
武岡 真司 早稲田大学, 理工学部, 助教授 (20222094)
山元 公寿 早稲田大学, 理工学総合研究センター, 助教授 (80220458)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
16,000千円 (直接経費: 16,000千円)
1998年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
1997年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
1996年度: 6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
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キーワード | 多核錯体 / 酸化重合 / 酸素4電子還元 / 多電子移動過程 / ポリスルホニウム / リピドポルフィリン / 光電子移動 / 分子集合 / μ-oxo多核錯体 / ポリヘテロアセン / 一次元高分子錯体 / 酸素4電子過程 / 多電子移動場 / ポリ芳香族チオエーテル / 一次元多核錯体 / 一段階多電子移動 / バナジウム複核錯体 / μ-ジオキソ構造 / ポルフィリンワイヤー |
研究概要 |
高分子錯体が構成する特殊空間に取込ませた酸素の電子過程と、その反応制御に焦点を絞った解明から、これを酸素多電子還元が駆動する新しい分子変換過程として確立することを研究目的とする。 本国際共同による成果は、4電子過程による酸素開裂機構の解明(Anson)、多電子過程による酸化重合反応の確立(Hay)、分子集合体雰囲気での多電子過程(Fuhrhop)などの確立を基礎として、これを多電子過程を活用した選択度高い分子変換系として定着させることができた。研究期間を通じ、双方の研究者が共同実験と討論により具体的な成果集積と的確な結論を把握、計31報の研究報文として印刷発表した。成果既要は以下の通りである。 1.一段階多電子移動錯体の構造解明 同一電位で可逆な多電子移動を示す多核錯体(バナジウムサレン複核錯体*OV(salen)_2]^<X+>)を合成、各種物理化学計測から不均化平衡定数を決定、酸化状態の異なる錯体種の単離と結晶構造解析から配位構造と電子状態の相関を解明、一段階多電子過程生起の構造要件を普遍的知見として確立した。 2.酸素4電子過程の構築 バナジウム複核錯体を活用し、酸素4電子還元に関与する4核のμ-oxo tetramer錯体(MOM-OO-MOM)の存在を実証、複核錯体それぞれが、連続的に2電子ずつ酸素分子に供与できる事実を確認。これが一般に4電子過程を経由する新しい酸素開裂法となりうることを実証した。 3.多電子過程経由の分子変換系 室温下での新物質合成(ポリチオエーテル・ポリスルホニウムなど)を確立、これらの新しい光電子機能と材料としての可能性を具体化した。特にレーザーマススペクトルを用いて、生成高分子の精密構造(直鎖、環状、分岐など)を正確に把握した。 4.高分子錯体の光電子過程 新しい多電子伝達系としてリポドポルフィリン、リピドプロトポルフィリンが形成する一次元多核錯体(ポリフィリンワイヤー)を対象に、顕微的方法(TEM,AFM,STM)および分光法(NMR,UV-vis.,Raman)を用いて微細構造を解析した。錯体構造と機能の相関解明に基づき有効な分子設計を具体化。 5.新しい酸化重合反応の確立と具体化 芳香族チオエーテルを出発物質とする高分子量のポリ芳香族チオエーテル(Mw:20〜30万)を得る方法を展開、多電子反応を拡張して、酸化電位の高い有機基質の酸化活性化が可能となることを実証。また、スルホニウムを利用したポリヘテロアセンを得る方法を具体化。
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