研究課題/領域番号 |
08102011
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研究種目 |
特別推進研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
村田 紀夫 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 教授 (90011569)
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研究分担者 |
鈴木 石根 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (10290909)
西山 佳孝 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (30281588)
坂本 敦 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (60270477)
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研究期間 (年度) |
1996 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
167,000千円 (直接経費: 167,000千円)
2000年度: 30,000千円 (直接経費: 30,000千円)
1999年度: 34,000千円 (直接経費: 34,000千円)
1998年度: 34,000千円 (直接経費: 34,000千円)
1997年度: 34,000千円 (直接経費: 34,000千円)
1996年度: 35,000千円 (直接経費: 35,000千円)
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キーワード | 低温適応 / 低温耐性 / 不飽和化酵素 / 不飽和膜脂質 / ベタイン / 低温シグナル / 低温センサー / ゲノミクス / ゲノミックス / 形質転換植物 / 光合成 |
研究概要 |
(1)低温と凍結に対する不飽和膜脂質の保護効果の研究: 昨年度までの研究により、光合成の低温下における強光障害を不飽和膜脂質が保護し、その機構は低温強光阻害からの回復プロセスを促進することにあることを明らかにできた。本年度は、その保護効果の作用部位が光化学系II複合体のD1タンパク質の翻訳段階であることを明らかにした。さらに膜脂質の不飽和化は耐塩性にも深く関与していることを明らかにした。 (2)低温と凍結に対するベタインの保護効果の研究: これまでに適合溶質ベタインの生合成能を付与する遺伝子操作が、植物(Arabidopsis)の低温耐性や凍結耐性のみならず多様な環境ストレスに対する耐性の増強をもたらすこと、また遺伝子改変植物において増強されたストレス耐性は、その全生活環で獲得されていることを明らかにしてきた。ベタインによるストレス耐性増強の分子機構として、タンパク質の合成系の安定化によるタンパク質の新規合成の促進が主要なものであるという結果を得た。 (3)新しい低温適応因子の研究: ラン藻Synechocystisにおける低温誘導をDNAミクロアレイを用いて網羅的に調べたところ、多数の遺伝子が低温によって、誘導されることがわかった。その中には、転写・翻訳に関わる因子、リボゾームのサブユニットタンパク質、RNAヘリカーゼ等の遺伝子が含まれていたが、機能未知タンパク質の遺伝子も多数含まれていた。これらのタンパク質の低温適応・低温耐性における役割を解明することが今後の課題である。 (4)低温センサーと低温シグナル伝達系の研究: 昨年度までに、ラン藻Synechocystisの2種類の低温センサーと1種類の低温シグナル伝達体を同定していた。今年度はDNAミクロアレイを用いて低温センサーとシグナル伝達系の関係、および各低温センサーの支配下に存在する低温誘導性遺伝子群を明らかにした。
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