研究課題/領域番号 |
08451023
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大渕 憲一 東北大学, 文学部, 教授 (70116151)
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研究分担者 |
菅原 郁夫 福島大学, 行政社会学部, 助教授 (90162859)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1996年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
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キーワード | 公正 / 政策評価 / 組織 / 裁判 / 手続き / 日本人 / 国 / 訴訟 / 手続的公正 / 集団価値理論 / 政治的決定 / 政治的権威 / 住専 / 薬害エイズ / 消費税 / 米軍基地 |
研究概要 |
本研究の目的は政策や制度など社会システムに対するに日本人の判断や評価において公正の果たす役割を明らかにすること、加えて、社会に対する公正感が個人の社会に対する信頼、誇り、愛着など強めるとする公正の絆仮説を検討することである。このために次の3種類、合計4度の調査を行った。(1)全国の有権者から無作為抽出した3,000名に対して、日本の社会システム及び最近の政策に対する意見、国に対する態度などについて郵送法で質問紙調査した。回答者は993名。(2)日本企業従業員に企業組織に対する公正感とその要因を探る調査を2年度に渡って実施。600名に対して質問紙を配布し、最終的に341名から回答を得た。(3)弁護士を通して訴訟経験者に、自分が受けた裁判の過程と結果に対する評価を質問紙で依頼し、94名から回答を得た。これらの結果、人々は国や企業の制度とシステム、あるいは裁判を評価するにあたって、自己利益の観点からだけではなくそれが公正かどうかに強い関心を示した。特に重要なのは手続きの公正さで、これは個人の制度やシステムに対する信頼感とともに社会組織に対する彼らの肯定的態度(同一化、誇り、忠誠心)の強化を促した。西欧の研究者は日本人に公正価値はないと断じてきたが、本研究は、公正が日本人にとっても重要な関心事で、彼らの社会的判断や行動に強い影響を与えることを示した。
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