研究課題/領域番号 |
08740596
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生態
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
露崎 史朗 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 助教授 (10222142)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 遷移 / 火山植生 / 実生 / 侵入 / 定着 / 永久調査区 / 環境要因 / 植生動態 |
研究概要 |
火山における微環境の変化と実生の定着様式との対応関係を明らかにするために、主として北海道有珠山において永久調査区法・バイオマス測定・個体追跡・環境要因測定等の調査実験を行い、結果を以下のように得た。 微環境は、植生発達を伴い大きく変化し、それに対応して実生の定着率が規定されている。火山において実生死亡率は非常に高く、個体にとって発芽に要する期間常に安定したセイフサイトを獲得することが生存および繁殖にとって重要なものである。一方、定着に成功すれば、実生生長には栄養分が必要不可欠である。しかしながら、有珠山では土壌栄養は、灼熱損料でわずかに数パーセントと非常に低かった。したがって、種子の定着には、地表の凹凸などの微環境とこれに関与する要因である斜面斜度、土壌粒径分布、土壌移動強度などの物理的要因が重要なものであることが示唆された。一方、定着に成功した実生は、生長に必要な光及び栄養分獲得、そして土壌移動に耐えるためにも地下器官を大きく発達させることが予測された。実生の生長には土壌要因、光要因ともに重要であるが、土壌栄養は貧栄養状態でほぼ均一に分布しているため、光環境によって実生の成長量更には死亡率が規定されていた。 実生追跡調査によって得られたデータ(各プロットのアロ-ケーションデータ、実生個体数、死亡率)、さらに、有珠山における12年間以上の追跡調査データをもとに、各植物の動態および環境変動を定量化し、オ-ディネーション分析を行い個々の環境要因の植生発達への寄与率を定量化した。その結果、植生回復初期には土壌移動が主たる植生発達規定要因となるが、時間の経過につれ、その外の要因が個々のサイトによって重要なものとなっていくことが示唆された。
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