研究課題/領域番号 |
08780573
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
石田 敦彦 旭川医科大学, 医学部, 助手 (90212886)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | CaMキナーゼII / 阻害ペプチド / cyclic ADP-ribose / Ca^<2+> release / PSD / グルタミン酸レセプター / Autoactivation |
研究概要 |
カルモデュリン依存性プロテインキナーゼII(CaMキナーゼII)の生理的役割を探る為、本酵素に高度に特異的な新規ペプチドAIPを開発し、これを用いて種々の生理的反応を詳細に解析した。本研究により、得られた主な知見は以下のとおりである。 1、膵臓ランゲルハンス島β細胞のグルコース刺激によるインシュリン分泌反応についてAIPを系に添加して解析した。その結果、グルコース刺激の引金となる小胞体からのcyclic ADP-riboseによるCa^<2+>放出反応にCaMキナーゼIIが重要な役割を果たしていることが明らかとなった。 2、CaMキナーゼIIは記憶のモデルとされるLTPに深く関わっていることが知られているが、この分子機構を探る為、シナプス後肥厚(PSD)におけるAMPAタイプグルタミン酸レセプターの種々のサブユニットのリン酸化をAIPを用いて解析した。その結果、PSDにおけるGluR1のCa^<2+>依存性のリン酸化にCaMキナーゼIIが重要な役割を果たしていることが示された。 3、AIPによるCaMキナーゼIIの阻害機構を明らかにする為、本酵素の活性化機構を詳細に検討した。その結果、本酵素のThr^<286/287>の自己リン酸化がCa^<2+>/カルモデュリン非依存性活性の出現のみならず、全活性のfull-activationにも必須であることが明らかとなった。 4、AIPの阻害力・特異性の向上を図る為、種々の残基の置換・欠失ペプチドを合成し、構造と機能の関係を検討した。本プロジェクトは現在、進行中である。
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