研究分担者 |
三木 敬 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (40212229)
永友 清和 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90172543)
鈴木 貴 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40114516)
小谷 真一 (小谷 眞一) 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10025463)
川中 宣明 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10028219)
厚地 淳 大阪大学, 大学院・理学研究科, 講師 (00221044)
村上 順 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90157751)
大山 陽介 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10221839)
|
研究概要 |
研究代表者が中心になって行ってきたOnsager代数の商の構造の決定に関しては,台湾の中央研究院数学研究所のS.S.Roan氏との共同研究により,Onsager代数の,そのイデアルによる商が中心を持たない場合に関しては,その構造を完全に決定することができた.これによりOnsager代数のイデアルによる商の構造はほぼ完全に決定できたことになる.従来から未決定として残っていた場合については,冪零リー環の分類をKac-Moodyリー環の冪零部分のイデアルの分類と関連付けて行おうとする研究の方向ともつながりを持って,解決できた.その際にイデアルを特徴付ける多項式の次数が小さい場合に計算機上の数式処理を用いて例を調べてみることによりその方向の研究との対応を見較べて研究を効率よくすすめることができた. Onsager代数はアフィンリー環A^<(1)>_1の冪零部分のリー環としての変形とみることもできる.A^<(1)>_1を通常のカレント代数の中心拡大の中に実現したものとみると,Onsager代数はA^<(1)>_1のある対合に関して不変な部分リー環となっている.この実現を通してOnsager代数のイデアルの構造などを見通しよく調べることができた.一方で従来から未解決であった部分の構造を決定する際には,A^<(1)>_1のprincipal realizationを考えかつその完備化のなかで考えることにより決定できた.このようなprincipal realizationも併せて考えることは共形場理論との関係で他のタイプのアフィンリー環の冪零部分の変形を考える際にも有効ではないかと考えている.この結果に関しては現在原稿を準備中である. また各分担者は,ランダムポテンシャルを持った一次元Schrodinger作用素のスペクトル理論の研究,Schur函数の関係する恒等式の研究,準楕円型偏微分方程式の正値解の研究,三次元多様体の普遍摂動不変量の研究,自由フェルミ場型の頂点作用素代数の既約表現の分類,量子逆散乱法におけるL operatorとアフィン量子展開環のDrinfeldgeneratorの関係の研究等で成果を挙げた.
|