Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
テザーは従来から地上,水中,宇宙を初め,様々な環境内で多種多様な目的に利用され,その有用性は広く認識されている.各用途でのテザーの仕様や機能は様々であり,単なるロープから,電気,空気,液体,各種物資や情報の伝送機能を有するテザーや,目標物の移動の援助や命綱としての機能を有するテザー等が存在する.本研究はこのようなテザーの多様性と適用分野の広さに着目し,系統的な研究によってテザーに関する研究を体系化する目的で,i)ロボット間の連結,ii)ロボットと環境との連結,iii)ロボットと人間との連結,iv)複数経路を介した連結,v)電源電送,vi)情報通信やvii)自動操舵指令生成等の機能を考慮し,「ハイパー・テザー」と呼ぶ異形態移動物体の汎用的な連結手段と協調作業について研究している. 本年度の研究では,1)テザー張力を一定に保ち,長さ調整ができる簡易型連結装置の製作,2)二台以上のロボット群の先導体追尾を可能にする自動操舵指令生成法の導出,そして3)これらのハードウェアとソフトウェアを実際の移動ロボットに導入して,平面や斜面等で評価実験を行った.このように直列連結された複数のロボット群を先頭ロボットに誘導させ,後続のロボットに先頭が通った軌跡を追従させる先導体追尾制御では先導するロボットの操舵情報を一切使用しないで後続のロボットの操舵指令を導出するため,テザー先端部に移動ロボット,人間,あるいは動物を繋いでも後続のロボットは同じように先頭軌跡を追尾できる.今回の実験では複数のクローラ型移動ロボットの連結,人間との連結,また歩行ロボット等との連結で追尾型操舵の有効性を確認した. このように,今回使用した簡易型連結装置では上記に挙げた全ての特徴を生かしてないが,テザーを用いることによって人間や異形態移動ロボット間の協調作業の可能性を示すことができた.今後は急斜面や山間部での移動を補助するためにテザー先端部の投擲や投錨機能も考慮した移動形態も検討していく予定である.また,テザーを用いた人間とロボットの協調作業性も念頭に置き,ハイパー・テザーの盲導犬ロボット等への展開も考えている.
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