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下痢性貝毒原因渦鞭毛藻Dinophysis spp.の色素の由来に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09760181
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 水産学一般
研究機関北里大学

研究代表者

小池 一彦  北里大学, 水産学部, 助手 (30265722)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワードDinophysis fortii / 下痢性貝毒 / フィコビリン / ラン藻 / クリプト藻 / 渦鞭毛藻 / 葉緑体 / 光合成
研究概要

光合成性Dinophysis spp.は光合成補助色素としてフィコビリンを持つが、本色素はラン藻やクリプト藻に特異的な色素である。これらのことから、Dinophysis spp.はラン藻、クリプト藻を取り込み、そのフィコビリンを得ていると考えられる。前年度ではDinophysis fortiiがラン藻(Synechococcus sp.)とクリプト藻(Plagloselmis sp.)を細胞内へ取り込むとの証拠を得た.今年度はD.fortiiがこれらの微細藻を取り込み,自らの葉緑体としている可能性について検討するため以下の実験を行い,また結果を得た.陸奥湾で採集した,ほとんど葉緑体の持たないD.fortii細胞を1/10K培地中で,Synechococcus sp.,Plagioselmis sp.とそれぞれ混合インキュベートした.また,D.fortii単独で同条件でインキュベートしたものをコントロールとした.約2週間後,それぞれの混合区のD.fortiiを回収し,一部の細胞は^<14>C法による光合成活性測定用に,残りは固定・樹脂包埋し,そのフィコビリンが混合した微細藻に由来するかを免疫学的に調べる為の試料とした.コントロールのD.fortii細胞の光合成活性は,イニシャルと同様,^<14>14C法を用いても検出限界以下であったが,Synechococcus sp.,Plagioselmis sp.と混合したものの光合成活性はそれぞれ46pgC/cell/h,57pgC/cell/hとなった.つぎにSynechococcus sp.,Plagioselmis sp.それぞれの大量培養細胞から抽出・精製したフィコエリスリンをウサギに免疫して抗体を作製した.この抗体を先のD.fortii樹脂包埋切片に反応させた結果,Synechococcus sp.,もしくはPlagioselmis sp.と混合したD.fortiiの細胞切片には,混合した微細藻に応じて,その微細藻由来のフィコエリスリンに対する抗体が反応した.コントロールの細胞には何れの抗体も反応しなかった.以上の結果は,D.fortiiがsynechococcus sp.,Plagioselmis sp.を取り込みその葉緑体を同化し光合成能を獲得したことを示唆する.

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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